キノフィルムズ

公開終了
2019年5月10日(金)公開

ホワイト・クロウ 伝説のダンサー

ヌレエフ-その名前は、アラビア語の「光の」を意味する「ヌーリー」に由来する。バレエ界を劇的に生きた男、ルドルフ・ヌレエフの光と影。

イントロダクション

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“ホワイト・クロウ”
   ―類稀なる人物 ―はぐれ者
伝説のダンサーの誕生秘話を描いた 情熱と勇気の物語


バレエの歴史を変えたと言われる伝説的ダンサー、ルドルフ・ヌレエフ。『愛と哀しみのボレロ』のモデルとなり、最近では羽生結弦選手を評する海外メディアが彼の名前を引き合いに出すなど、その影響は時とジャンルを超えてとどまるところを知らない。しかし、あの日、彼が異なる決断をしていれば、<伝説>になることもなく、20世紀の芸術史も今とは違っていただろう。
名前の通り芸術史に燦然と輝く活躍を見せたヌレエフの飽くなき情熱に魅せられ、構想20年を経て映画化したのは名優レイフ・ファインズ。ダイナミックで圧倒的なダンスシーンだけでなく、エルミタージュ美術館やルーブル美術館で実際に撮影するなど、本物志向で創り上げた。身に危険が迫る中、ヌレエフが人生を懸けた決断をくだす空港でのシーンは、サスペンス映画さながらの手に汗握る緊迫感に満ちている。
主演はタタール劇場の現役プリンシパル、オレグ・イヴェンコ。共演は、アデル・エグザルホプロスやラファエル・ペルソナ、そして、“バレエ界の異端児”セルゲイ・ポルーニン。芸術を愛し、踊りに人生を捧げた青年の気高く勇敢な物語が、ここに生まれた―。

ストーリー

ストーリー画像

1961年。ルドルフ・ヌレエフはキーロフ・バレエ(現マリインスキーバレエ)の一員として、パリ公演のために生まれて初めて祖国ソ連を出た。傲慢・我儘・反逆児と評される一方で、踊りへの情熱は誰よりも強いルドルフは、異国で得られるものすべてを吸収しようとするが、その行動はKGBに監視され、政府の圧力は強まるばかりだった。 6月16日、次の公演地へ向かおうとするルドルフは、突然帰国を命じられる。それは、収容所に連行され、踊りを続けることすらままならない未来を暗示していた。団員たちが旅立ち、KGBと共に空港に残されたルドルフが、不安と恐怖に襲われる中くだした決断とは一。

オレグ・イヴェンコ

|ルドルフ・ヌレエフ|
オレグ・イヴェンコはバレエ・ダンサーとして成功を収めている。ウクライナ出身の彼はハリコフ舞踊学校で10年間(1996年-2006年)学んだ後、ベラルーシ国立舞踊学校に移ってさらに4年間学んだ。2010年からオレグ はムサ・ジャリール・タタール国立学術オペラ・バレエ劇団に所属、現在はプリンパルである。
バレエ・ダンサーとしてオレグは批評家の絶賛を集め、バレエと演劇において数々の国際コンペティションで優勝経験を持つ。
 2010年、第5回カザン国際舞踊学校祭に参加したほか、ヴァルナ国際バレエコンクールとペルミ国際バレエコンクールでディプロマを授与。2012年、Russia-K局のテレビ競技番組『The Big Ballet(英題)』に出演。同番組ではロシアの代表的劇場から選出されたロシア7大バレエ・ペアが演舞を披露し、同年、第12回国際バレエ・ダンサー・コンクールで入賞、ロシア連邦劇場労働者組合から特別賞を受賞した。

アデル・エグザルホプロス

|クララ・サン|
1993年フランス出身。2005年、ジャン=シャルル・ユー監督の短編映画『Martha(原題)』での主役でデビュー。13歳でジェーン・バーキン監督作『Boxes(英題)』でジョン・ハートと共演。同作は2007年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて上映された。
2013年、パルム・ドール受賞作『アデル、ブルーは熱い色』の主役を射止め第66回カンヌ国際映画祭で彼女は監督のアブデラティフ・ケシシュ、女優のレア・セドゥと共に同賞を受賞し、パルム・ドールの史上最年少受賞者となった。
サンダンス映画祭で公開されたマシュー・ポーターフィールド監督作『I Used to Be Darker(原題)』、カンヌ国際映画祭ACID部門に出品されたマリアンヌ・タルデュー監督作『Insecure(英題)』、翌年のカンヌ国際映画祭批評家週間で上映されたエリー・ワジェマン監督作『アナーキスト 愛と革命の時代』、トロントとサン・セバスティアンの国際映画祭で上映されたアルノー・ド・パリエール監督作『Orphan(英題)』、ヴェネツィア国際映画祭で公開されたミヒャエル・R・ロスカム監督作『Racer and the Jailbird(英題)』などに出演している。

セルゲイ・ポルーニン

|ユーリ・ソロヴィヨフ|
1989年ウクライナ出身。キエフ国立振付学校で学んだのち、13歳でルドルフ・ヌレエフ財団から奨学金を受けて英国ロイヤル・バレエ学校に入学。2009年には英国ロイヤル・バレエのファースト・ソリストとなり、2010年には19歳でプリンシパルに昇進した。2012年に英国ロイヤル・バレエを退団し、モスクワ・スタニスラフスキー&ネミローヴィッチ=ダンチェンコ記念音楽劇場のプリンシパル、およびノボシビルスク国立オペラ・バレエ劇場のゲスト・ソリストとして踊ることになった。
2017年にガブリエル・ターナの製作でスティーヴン・カンターが監督を務めてセルゲイの半生を描いたドキュメンタリー『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』の題材となった。そのほかの映画出演に、『レッド・スパロー』、『オリエント急行殺人事件』、『くるみ割り人形と秘密の王国』がある。

ラファエル・ペルソナ

|ピエール・ラコット|
1981年生まれ、フランス出身。演劇学校で学び、90年代後半にテレビドラマで俳優のキャリアをスタート。12年、 『黒いスーツを着た男』と『男と女 真夜中のパリ』(未)の2作で主演を飾る。その後も『運命の門』(14/未)、『彼は秘密の女ともだち』(14)、『シリアルキラーNo.1』 (14/未)など話題作への出演が相次いでいる。

レイフ・ファインズ

|アレクサンドル・プーシキン役/監督|
1962年イギリス出身。1992年に『嵐が丘』のヒースクリフ役で映画デビューを果たした。その後の出演作品に、『シンドラーのリスト』、『イングリッシュ・ペイシェント』、『ナイロビの蜂』、『ことの終わり』、『愛を読むひと』、『クイズ・ショウ』、『オスカーとルシンダ』、『オネーギンの恋文』、『スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする』、『太陽の雫』、『ストレンジ・デイズ/1999年12月31日』、『ハート・ロッカー』などがある。『ハリー・ポッター』シリーズではヴォルデモート卿を演じ、『007 スカイフォール』と『007 スペクター』では「M」を演じた。
最近の出演作に、『HOLMES AND WATSON(原題)』、『グランド・ブダペスト・ホテル』、『胸騒ぎのシチリア』、『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』、『ヘイル、シーザー!』、『レゴバットマン ザ・ムービー』、撮影を終えたばかりのキーラ・ナイトレイと共演の『OFFICIAL SECRETS(原題)』がある。2011年には主役のコリオレイナスを演じた『英雄の証明』で長編映画監督デビュー。2013年には『エレン・ターナン ~ディケンズに愛された女~』の監督・主演を務めている。

スタッフ

  • 監督:レイフ・ファインズ

  • プロデューサー:ガブリエル・ターナ

    ロンドンとニューヨークを拠点とする映画・テレビ制作会社マグノリア・メイ・フィルムズアを1996年に設立。同社にてレイフ・ファインズ監督の前2作『英雄の照明』(11)、『エレン・ターナン~ディケンズに愛された女』(13)のほか『ある侯爵夫人の生涯』(08)、英国アカデミー賞脚本賞を受賞した『あなたを抱きしめる日まで』(13)、セルゲイ・ポルーニンのドキュメンタリー、『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』(16)、ポール・ラッドとスティーヴ・クーガン主演のコメディ『Ideal Home』(原題/18)などをプロデュース。

  • 脚本:デヴィッド・ヘアー

    イギリス出身の劇作家、映画監督、脚本家。監督・脚本作品『ウェザビー』(85)でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞。脚本を手がけた主な映画に『ダメージ』(92)、『めぐりあう時間たち』(02)、『愛を読むひと』(08)、『否定と肯定』(16)などがある。劇作家としても30本を超える戯曲を発表しており、1998年には演劇界への功績に対してイギリス政府からナイトの称号を与えられた。なお、レイフ・ファインズは『愛を読むひと』、ヘアが翻案した『棟梁ソルネス』の舞台などに出演している。

配信

2019年11月2日(土)より各種プラットフォームにて配信開始

ホワイト・クロウ 伝説のダンサー

2018年/イギリス・ロシア・フランス/原題:THE WHITE CROW/ロシア語・英語・フランス語/127分/ビスタ/5.1ch/G
配給:キノフィルムズ・木下グループ
©2019 BRITISH BROADCASTING CORPORATION AND MAGNOLIA MAE FILMS
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