キノフィルムズ

ストレイ・ドッグ
公開終了
2020年10月23日(金)公開

ストレイ・ドッグ

復讐か、贖罪か―。
激情と哀切が女刑事の身も心も焼き尽くす、衝撃のネオ・ノワール。

イントロダクション

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ロサンゼルス市警の女性刑事エリン(ニコール・キッドマン)の元に届いた一通の封筒。それは17年前にFBI捜査官クリス(セバスチャン・スタン)と共に犯罪組織への潜入捜査を行った際、逃がした組織のボスから届いた挑戦のメッセージだった。取り返しがつかない過ちを犯し、以来、心に深く刻まれた罪悪感。その過去に決着をつけるため、エリンは砂漠地帯へと車を走らせるが―。日系女性監督カリン・クサマが、ロサンゼルスを舞台にした『L.A.大捜査線/狼たちの街』『ハートブルー』『ヒート』『ドライヴ』などの秀作、傑作に連なるネオ・ノワールの世界を強烈なタッチで描き上げた。

ストーリー

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ロサンゼルス市警に勤める女性刑事エリン・ベル。若き日の美しさはすでに遠い過去のものとなり、今は酒に溺れ、署の同僚や別れた夫、16才の一人娘からも疎まれる孤独な人生を歩んでいる。
ある日、エリンの元に差出人不明の封筒が届く。17年前、FBI捜査官クリスとともに砂漠地帯に巣食う犯罪組織への潜入捜査を命じられたエリンは、そこで取り返しのつかない過ちを犯し、捜査は失敗。以来、彼女に取り憑いた罪悪感は今なおその心身を蝕み続けていた。封筒の中身は紫色に染まった1枚のドル紙幣―それはかつて逃がした組織のボスから届いた挑戦のメッセージだった。
その目的は復讐か、贖罪か。忘れることのできない過去の出来事に決着をつけるため、犯人を追う一匹の野良犬(ストレイ・ドッグ)と化したエリンは、再び灼熱の荒野へと車を走らせるが…。

ニコール・キッドマン

|エリン・ベル|
1967年6月20日、オーストラリア人の両親の元、ハワイ州ホノルルに生まれる。3才でオーストラリアに帰国。14才でオーストラリア映画デビュー。『デッド・カーム/戦慄の航海』(89/未)で注目を集め、トム・クルーズに抜擢され『デイズ・オブ・サンダー』(90)に出演。それをきっかけにトムと結婚し、続く『遥かなる大地へ』(92)でも共演。『誘う女』(95)ではゴールデングローブ主演女優賞を受賞し、演技力を高く評価された。S・キューブリック監督の遺作『アイズ・ワイド・シャット』(99)でトムと3度目の夫婦共演を果たしたが、2001年に離婚。
同年『ムーラン・ルージュ』(01)で2度目のGグローブ主演女優賞を受賞。翌年、作家ヴァージニア・ウルフを演じた『めぐりあう時間たち』(02)で初のアカデミー主演女優賞とGグローブ主演女優賞のダブル受賞を果たした。
その他代表作に『ビリー・バスゲイト』(91)、『冷たい月を抱く女』(93)、『バットマン フォーエヴァー』(95)、『ある貴婦人の肖像』(96)、『ピースメーカー』(97)、『プラクティカル・マジック』(98)、『アザーズ』(01)、『バースデイ・ガール』(02)、『ドッグヴィル』『白いカラス』『コールド マウンテン』『イン ザ カット』(03)、『ステップフォード・ワイフ』『記憶の棘』(04)、『ザ・インタープリター』『奥さまは魔女』(05)、『毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』(06)、『ライラの冒険 黄金の羅針盤』『インベージョン』(07)、『オーストラリア』(08)、『NINE』(09)、『ラビット・ホール』(10)、『ブレイクアウト』(11)、『ペーパーボーイ 真夏の引力』(12)、『イノセント・ガーデン』『レイルウェイ 運命の旅路』(13)、『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』『リピーテッド』『パディントン』(14)、『虹蛇と眠る女』『シークレット・アイズ』『アラビアの女王 愛と宿命の日々』『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』(15)、『LION/ライオン ~25年目のただいま~』(16)、『パーティで女の子に話しかけるには』『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』『THE UPSIDE/最強のふたり』(17)、Gグローブとエミー賞・主演女優賞受賞「ビッグ・リトル・ライズ」(17/TV)、『アクアマン』『ある少年の告白』(18)、『スキャンダル』(19)など多数。
私生活では2006年にカントリー歌手のキース・アーバンと再婚し、2人の娘をもうけている。

トビー・ケベル

|サイラス|
1982年7月9日、イギリス、ヨークシャー出身。英国製犯罪映画『Dead Man’s Shoes』(04/未)で注目を集め、そのことがオリヴァー・ストーン監督『アレクサンダー』(04)、ウディ・アレン監督『マッチ・ポイント』(05)出演に繋がった。『コントロール』(07)では英国インディペンデント映画賞・助演男優賞を受賞。以降『ロックンローラ』(08)、『わたしの可愛い人-シェリ』(09)、『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』『魔法使いの弟子』(10)、『戦火の馬』『声をかくす人』(11)、『タイタンの逆襲』(12)、『悪の法則』『ザ・イースト』(13)、『猿の惑星:新世紀(ライジング)』(14)、『ファンタスティック・フォー』(15)、『ウォークラフト』『ゴールド/金塊の行方』『怪物はささやく』(16)、『キングコング:髑髏島の巨神』『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』(17)、『ワイルド・ストーム』『コードネーム エンジェル』(18)、『ブラッドショット』(20)などがある。

タチアナ・マズラニー

|ペトラ|
1985年9月22日、カナダ、サスカチュワン州レジーナ出身。『エコーズ2』『寝盗る女』(共に07/TVM)、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(07)などに出演後、2010年サンダンス映画祭に出品されたカナダ映画『Grown Up Movie Star』(09/未)で審査員特別賞を受賞、若き演技派として注目される。TVシリーズ「オーファン・ブラック 暴走遺伝子」(13~17)では複数の役を演じ分け、2014年ゴールデングローブ賞・最優秀女優賞にノミネート、2016年エミー賞では主演女優賞に輝いた。その他「ハートランド物語」(08~10/TV)、荻上直子監督『トイレット』(10)、『天使の処刑人 バイオレット&デイジー』(11)、「ALPHAS/アルファズ」(11/TV)、『君への誓い』(12)、『黄金のアデーレ 名画の帰還』(15)、『ホワイト・ラバーズ』(16/未)、『ボストン ストロング~ダメな僕だから英雄になれた~』(17)などに出演。

セバスチャン・スタン

|クリス|
1982年8月13日、ルーマニア、コンスタンツァ出身。8才の時にオーストリアのウィーンに、12才でニューヨークに移住。ラットガーズ大学メイソン・グロス・スクール・オブ・ジ・アーツやロンドンのシェイクスピアズ・グローブで演技を学び、「LAW & ORDER ロー&オーダー」(03/TV)で俳優デビュー。TVシリーズでは「ゴシップガール」(07~10)「ワンス・アポン・ア・タイム」(11~13)など、映画では『レイチェルの結婚』(08)、『ブラック・スワン』(10)などに出演。マーベル作品『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』(14)ではウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ役を演じ、続く『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』(16)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『ブラックパンサー』(18)、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)で同役を演じた。その他『オデッセイ』『幸せをつかむ歌』『アントマン』(15)、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(17)などがある。

スクート・マクネイリー

1977年11月11日、テキサス州ダラス出身。『ワンダーランド』(03)、『ハービー/機械じかけのキューピッド』(05)などで脇役出演を続けていたが、自ら製作も兼ねた主演作『ミッドナイトキスをするまでに』(07/未)でインディペンデント・スピリット・アワード:ジョン・カサヴェテス賞を受賞し、注目を集める。以降『モンスターズ/地球外生命体』(10)、『プロミスト・ランド』『ジャッキー・コーガン』『アルゴ』(12)、『奪還者』『それでも夜は明ける』(13)、『ブラック・シー』『ゴーン・ガール』『FRANK -フランク-』『フライト・ゲーム』(14)、『アフターマス』『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(16)、『スリープレス・ナイト』(17)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)などに出演。「BONES」(07~11)、「ホルト・アンド・キャッチ・ファイア 制御不能な夢と野心」(14~17)、「TRUE DETECTIVE/迷宮捜査」(19)、「ナルコス:メキシコ編」(18~20)などTV出演も数多い。

ブラッドリー・ウィットフォード

|ディフランコ|
1959年10月10日、ウィスコンシン州マディソン出身。ウェスリアン大学で演劇と英文学を学び、ジュリアード演劇センターで演劇の修士号を取得。『推定無罪』(90)、『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(92)、『マイ・ライフ』『パーフェクト ワールド』(93)、『依頼人』「X-ファイル」(94/TV)、「ER 緊急救命室」(95/TV)、『北京のふたり』(97)などに出演後、大ヒットドラマ「ザ・ホワイトハウス」(99~06/TV)の次席補佐官役で注目を集め、2001年エミー賞・助演男優賞を受賞。ゲスト出演した「トランスペアレント」(14/TV)、「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」(17/TV)でも同賞を受賞。その他『ニューヨークの恋人』(01)、「名探偵モンク」(09/TV)、『キャビン』「メンタリスト」(11/TV)、『ウォルト・ディズニーの約束』(13)、『アイ・ソー・ザ・ライト』(15)、『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『ゲット・アウト』(17)、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(19)、『野性の呼び声』(20)などがある。

スタッフ

  • 監督:カリン・クサマ

    1968年3月21日、ミズーリ州セントルイス出身。本名:カリン・キヨコ・クサマ。日本人の児童精神科医である父とアメリカ人の教育精神科医である母の間に生まれる。セントルイスの高校を卒業後、ニューヨーク大学に学び、映画とテレビの学士号を取得。短編『Sleeping Beauties』(91)を制作し、学生映画を対象としたモービル賞を受賞。
    ベビーシッターやペンキ塗り仕事の傍ら、ドキュメンタリーの編集や自主映画、MTVの制作に携わる。シッターの仕事を通じてジョン・セイルズ監督と知り合い、セイルズの『真実の囁き』(96/未)の制作アシスタントとして3年間働き、『最果ての地』(99/未)の企画開発にも関わった。
    セイルズの元で働きながらブルックリンのボクシング・ジムに通い、そこで得たアイディアを脚本化。31才の時『ガールファイト』(00)で監督デビュー。製作総指揮はセイルズが受け持った。作品はサンダンス映画祭に出品され、監督賞と審査員大賞を受賞。カンヌ映画祭ではユース賞(海外作品)、フランス:ドーヴィル映画祭ではグランプリに輝き、初主演のミシェル・ロドリゲス共々、内外の映画祭、映画賞で高く評価されたが、興行的には成功とはいえない結果に終わった。
    長編第2作は、パラマウント・スタジオのトップ、シェリー・ランシングから大抜擢を受けて臨んだ、シャーリーズ・セロン主演のSFアクション大作『イーオン・フラックス』(05)。しかし制作中にランシングがスタジオを辞し、その結果、作品はクサマの意に反して再編集され、興行的にも不振に終わった。
    長編第3作、ミーガン・フォックス主演のホラー・コメディ『ジェニファーズ・ボディ』(09)は、封切り時の批評は賛否両論だったが興行的には成功を収め、現在はカルト作として再評価されている。
    長編第4作目のホラー『インビテーション』(15)は、クサマの夫であるフィル・ヘイとコンビを組んでいるマット・マンフレディが共同で脚本/製作を担当。予算は100万ドル、撮影は20日間という低予算作品だったが、プレミア上映されたテキサス州オースチンのSXSW映画祭で絶賛され、スペイン:シッチェス映画祭で最優秀作品賞、スイス:ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭では国際批評家賞、フランス:ストラスブール・ヨーロッパ・ファンタスティック映画祭ではゴールデン・オクトパス賞を受賞。米国内は限定公開だったが、配信視聴者からの大好評を得た。その後、4人の女性監督によるホラー・オムニバス『XX』(17/未)の1パート"Her Only Living Son"を監督。
    TVドラマでは「Lの世界」(07)、「ホルト・アンド・キャッチ・ファイア 制御不能な夢と野心」(14~17)、「シカゴ・ファイア」(15)、「高い城の男」(15~16)、「カジュアル」「マスターズ・オブ・セックス」(16)、「ビリオンズ」(16~17)、「アウトサイダー」(20)の各エピソードを監督している。 
    またクサマは、ヒッチコック監督『サイコ』(60)のシャワー・シーンを映画制作者、映画関係者が評するドキュメンタリー映画『78/52』(17)に出演しているが、同作を監督したアレクサンドレ・O・フィリップの『エクソシスト』(73)に関する新作ドキュメンタリー『Leap of Faith: William Friedkin on The Exorcist』(19)では製作総指揮を務めた。新作予定は、シリーズ監督と製作総指揮を務める「Yellowjackets」(20/TV)、そしてホラー専門のブラムハウス制作による怪奇映画の古典『ドラキュラ』のリメイクを準備中。

  • 脚本:フィル・ヘイ&マット・マンフレディ

    クサマ監督の前作『インビテーション』(15)でも製作/脚本を務めた脚本家コンビ。青春映画『クレイジー/ビューティフル』(01/未)で脚本家デビュー。ジャッキー・チェン主演『タキシード』(02)では原案を担当。以降、クサマ監督『イーオン・フラックス』(05)、『タイタンの戦い』(10)、『ゴースト・エージェント/R.I.P.D.』(13/兼原案)、全米大ヒットのアクション・コメディ『ライド・アロング ~相棒見習い~』(14/未)とその続編『ブラザー・ミッション -ライド・アロング2-』(16/未)などがある。

  • 製作:フレッド・バーガー

    1981年5月10日、ニューヨーク市出身。『マリー・アントワネット』(06)の製作者アシスタントとして業界入り。『ラ・ラ・ランド』(16)でアカデミー作品賞候補に。以降『ジェーン・ドウの解剖』(16)、『孤独なふりした世界で』『ティーンスピリット』(18)『オペレーション・フィナーレ』(18/未)『タイタン』(18/未)『ヘヴィ・ドライヴ』(18/総指揮/未)、『バッド・エデュケーション』(19/未)『月影の下で』(19/未)などがある。

  • 撮影監督:ジュリー・カークウッド

    タイ映画『Journey from the Fall』(06)でミラノ国際映画祭・撮影賞を受賞。以降『フェブラリィ ~消えた少女の行方~』(15)、『ザ・モンスター』(16)、『呪われし家に咲く一輪の花』(16/未)などがある。短編『Watchtower』(08)、英国製SF『After We Leave』(19)の撮影も高く評価された。

  • 美術デザイン:ケイ・リー

    『ラスト・ウィークエンド』(14/未)で美術監督を務め、デザイナーに昇格後『ビニー/信じる男』(16)、『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』「Girlboss ガールボス」(17/TV)、「インセキュア」(18~20/TV)、「ユーフォリア/EUPHORIA」(19/TV)、『オールデイ・アンド・ア・ナイト:終身刑となった僕』(20)などがある。

  • 衣装デザイン:オードリー・フィッシャー

    ドイツ生まれ。ロサンゼルスで育ち、ニューヨークで衣装デザインを学ぶ。『マシュー・マコノヒー マーシャルの奇跡』(06/未)、『ミルク』(08)で衣装デザイナー助手を務める。転機となったのはTVシリーズ「トゥルーブラッド」(08~14)で、全7シーズンの衣装デザインを担当。以降クサマ監督も演出した「高い城の男(15~16/TV)、「Girlboss ガールボス」(17/TV)、「バリー」(18/TV)などを担当。

  • 編集:プラミー・タッカー

    『グリーン・カード』(90)で編集見習い、『パッション・フィッシュ』(92)、『フィアレス』(93)、『フィオナの海』(94)などで編集助手を務める。クサマ監督作品は『ガールファイト』(00)、『イーオン・フラックス』(05)、『ジェニファーズ・ボディ』(09)、『インビテーション』(15)を担当。その他『リターン・トゥー・マイ・ラヴ』(05/未)など。

  • 音楽:セオドア・シャピロ

    1971年9月29日、コロンビア特区ワシントン出身。クサマ監督作品『ガールファイト』(00)、『ジェニファーズ・ボディ』(09)、『インビテーション』(15)を担当。その他代表作に『ザ・プロフェッショナル』(01)、『プラダを着た悪魔』(06)、『俺たちフィギュアスケーター』(07)、『俺たちダンクシューター』『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(08)、『LIFE!/ライフ』『ワン チャンス』(13)、『ヴィンセントが教えてくれたこと』(14)、『マイ・インターン』『Dearダニー 君へのうた』『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(15)、『素晴らしきかな、人生』『ゴーストバスターズ』(16)、『シンプル・フェイバー』(18)、『ラスト・クリスマス』『スキャンダル』(19)などがある。

配信

2021年4月21日(水)より各種プラットフォームにて配信開始

ストレイ・ドッグ

2018年/アメリカ/原題:DESTROYER/英語/カラー/スコープサイズ/121分/PG12
配給:キノフィルムズ/提供:木下グループ
© 2018 30WEST Destroyer, LLC.
※配信開始日・終了日は各プラットフォームにより異なる場合がございます。Blu-ray・DVDはメーカーウェブサイト、各小売店等にてお買い求めください。