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2023年3月22日(水)より各種プラットフォームにて配信開始
第二次世界大戦中、数百万のユダヤ人大虐殺(ホロコースト)が行われたナチス・ドイツの強制収容所。この生存不可能といわれた絶望の場所で、信じがたい方法で何度も処刑を免れた男がいた。それは、ユダヤ人の青年がペルシャ人になりすまし、ナチスの将校に<架空のペルシャ語>を教えるという、驚くべきものだった──。短編小説から着想を得て映画化された本作は、奇抜な設定ながら圧倒的なリアリティが大きな衝撃を巻き起こし、ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・スペシャルガラ部門で上映されたのをきっかけに、世界各国の映画祭で数多くの賞を獲得し、絶賛を浴びた。『戦場のピアニスト』『シンドラーのリスト』に続く、ホロコーストを題材とする戦争映画の新たな衝撃作がついに今秋、日本に上陸する──。
主人公のユダヤ人青年ジルを演じたのは、カンヌ国際映画祭のグランプリ作『BPM ビート・パー・ミニット』のナウエル・ペレーズ・ビスカヤート。4カ国語を操るクワドリンガルを活かし、命がけで偽のペルシャ語を紡ぐ姿を渾身の熱演で体現している。ナチス親衛隊のコッホ大尉役には、『約束の宇宙(そら)』のラース・アイディンガー。ドイツ国内で様々な賞を受賞し、高い評価を受けた演技力を遺憾なく発揮した。監督にはアカデミー賞®ノミネート作品『砂と霧の家』で世界的評価を受けたウクライナ出身のヴァディム・パールマン。膨大なリサーチと綿密な取材に基づき映画化。緊張感が途切れないサスペンスフルな演出と、鋭い視点で描くヒューマニズムによって、圧倒的リアリズムで心打つドラマに仕上げている。
ナチス親衛隊に捕まったユダヤ人青年のジルは、処刑される寸前に、自分はペルシャ人だと嘘をついたことで一命を取り留める。彼は、終戦後にテヘランで料理店を開く夢をもつ収容所のコッホ大尉からペルシャ語を教えるよう命じられ、咄嗟に自ら創造したデタラメの単語を披露して信用を取りつける。こうして偽の<ペルシャ語レッスン>が始まるのだが、ジルは自身がユダヤ人であることを隠し通し、何とか生き延びることはできるのだろうか──。
1986年3月6日、アルゼンチン生まれ。2003年にアルゼンチンのTVミニシリーズで俳優デビュー。本国のTVシリーズや映画に多数出演して注目され、フランスやドイツなどヨーロッパ作品にも出演するようになる。2017年、パリを舞台にエイズ患者への差別に立ち向かう若者たちを描き、カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた作品『BPM ビート・パー・ミニット』で、HIV陽性という過酷な現実と闘いながら抗議活動の先頭に立つ主人公を演じ、自身もセザール賞有望若手男優賞を受賞、ヨーロッパ映画賞男優賞にノミネートされ、世界にその名を知られる。その他の出演作に、『肉体の森』(10)、セザール賞で監督賞・脚色賞を含む5部門を受賞した感動作『天国でまた会おう』(17)、『イフ・ユー・ソー・ヒズ・ハート』(17)など。
ラース・アイディンガー
1990年9月20日、ドイツ生まれ。2005年にドイツのTVシリーズ「4 gegen Z(原題)」で俳優デビュー。その後もTVシリーズやTV映画に次々と出演しながらキャリアを積み、2013年の『Dear Courtney(原題)』で長編映画に初出演。主な映画出演作に、『König von Deutschland(原題)』(13)、『Hirngespinster(原題)』(14)、『ロストックの長い夜』(14)、『Letnie przesilenie(原題)』(15)、『The Accidental Rebel(原題)』(19)、Netflix配信作品『彼と彼女と君と僕』(21)など。俳優業の他に、音楽バンド「Pudeldame」のボーカルとしても活動している。
1991年4月22日、ドイツ生まれ。2007年にドイツ映画『Beautiful Bitch(原題)』で女優デビュー。主な映画出演作に、カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールに輝いた、鬼才ミヒャエル・ハネケ監督作『白いリボン』(09)、『Picco(原題)』(10)、ブルーノ・ガンツ主演の『Satte Farben vor Schwarz(原題)』(10)、『8 Seconds(原題)』 (15)、『Brecht(原題)』(19)、『Der Überläufe(原題)』(20)など。その他に、TVドラマの人気シリーズ「ザ・クラウン」(16~)や「バビロン・ベルリン」(17~)にも出演している。
1963年、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国(現ウクライナ)生まれ。幼少期に難民としてヨーロッパへ渡る。カナダの大学で映画科を専攻し、トロントで自身の制作会社を立ち上げ、CMやミュージック・ビデオの演出の仕事に従事。マイクロソフトやナイキをはじめとした大手企業のCMを手掛け、革新的なCMディレクターとして確固たる地位を築く。2003年にジェニファー・コネリーとベン・キングズレーを主演に迎えた『砂と霧の家』で映画監督デビューを飾り、アカデミー賞®主要3部門にノミネートされた他、自身もナショナル・ボード・オブ・レビュー新人監督賞受賞、インディペンデント・スピリット賞新人作品賞ノミネートなど高い評価を受ける。その他の監督作に、『ダイアナの選択』(08)、『Buy Me バイ・ミー』(18)など。