心も体も疲れ果て諦めの人生を送る世界的映画監督、サルバドール(アントニオ・バンデラス)の元に32年前に撮った作品の上映依頼が届く。これをきっかけに思わぬ再会から心を閉ざしていた彼を過去へと翻らせる。そして記憶のたどり着いた先には……。
2019年のカンヌ国際映画祭でのワールドプレミアで喝采を浴びて、アントニオ・バンデラスが主演男優賞に輝いて以来、本年度の賞レースの一角に鮮やかな足跡を残し続ける注目作。
アルモドバルが70歳という円熟期を迎え、人生の深みに分け入るテーマと、独自の感性による美しい映像で全盛期を想起させると共に、奥行きのある味わい深い作品と各国のメディアからも手放しの絶賛を受ける最高級の逸品が、ついに日本にも披露される。