キノフィルムズ

公開終了
2015年10月16日(金)公開

白い沈黙

それは、犯人が仕掛けた罠なのか? それとも、愛する娘からのサインなのか?
空白の8年間にいったい何があったのか――⁉
第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品

イントロダクション

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第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、大きな反響を呼んだこの衝撃的な問題作を手がけたのは、名匠アトム・エゴヤン。観客を幻惑し、挑発するかのように時系列を複雑に錯綜させ、なおかつ欠落したパズルのピースを埋める鮮やかな手並みで、幻のごとき失踪事件の全体像を浮かび上がらせる独特の語り口は、映画ファンのみならず、ミステリーファンの感性を大いに刺激するに違いない。
マシューを演じるのは、『[リミット]』『デンジャラス・ラン』のようなサスペンス快作からコメディまで多彩な役どころをこなすライアン・レイノルズ。そしてTVシリーズ「THE KILLING ~闇に眠る少女」や『デビルズ・ノット』で並々ならぬ演技力を発揮してきたミレイユ・イーノスが、マシューの妻ティナに扮し、娘を想い続ける母親の失意と情愛を表現。加えて『トランス』『シン・シティ 復讐の女神』のロザリオ・ドーソン、『死ぬまでにしたい10のこと』のスコット・スピードマンが刑事役でドラマに厚みを与えている。名匠の指揮のもと、充実のキャストが一丸となってオリジナリティあふれる“白い沈黙の世界”を構築し、観る者をめくるめくミステリーの彼方へと誘ってくれる。

ストーリー

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カナダ・ナイアガラフォールズの街でつつましくも幸せな家庭を築き上げたマシューが、突然の悲劇に見舞われた。それはある吹雪の日、スケート選手を夢見る9歳の愛娘キャスを迎えに行った帰り道のこと。行きつけのダイナーに立ち寄ったほんの数分の間に、車の後部座席に残したキャスが忽然と姿を消してしまったのだ。何者かによる誘拐を主張するマシューだったが、具体的な物的証拠や目撃情報は一切ない。刑事たちから疑惑の目を向けられたマシューは、娘の失踪に取り乱した妻ティナからも猛烈な非難を浴びてしまう。それから8年。捜査は完全に行き詰っていた。娘を守れなかった自責の念に駆られたマシューは、毎日あてどなく車を走らせてキャスを捜し廻っている。そんなある日、刑事がネット上でキャスに似た少女の画像を発見し、その後も彼女の存在を仄めかす手がかりが次々と浮上する。それはいったい誰が、何のために発したサインなのか。キャスは本当に今も生きているのか。やがてマシューの行く手に待ち受けていたのは、空白の8年間をめぐる想像を絶する真実だった――。

ライアン・レイノルズ

(マシュー・レイン)
過去10年にわたり、ハリウッドでも屈指の人気を誇る主演俳優として幅広いジャンルで活躍している。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)では、ヒュー・ジャックマンをはじめとする世界的キャストとの共演でデッドプール役を務め、『グリーン・ランタン』(11)では、持ち主に恐るべき力をもたらすという緑色の神秘の指輪を与えられたテストパイロットの役を演じている。
その他、生きたまま棺桶に入れられて地中に埋められたイラクで働くアメリカ人請負業者を演じた『[リミット]』(10)やデンゼル・ワシントンと共演した『デンジャラス・ラン』(12)などに出演している。
また、コメディにも多数出演しており、代表作としてサンドラ・ブロックと共演した『あなたは私の婿になる』(09)、自身の製作会社ダーク・トリック・フィルムズが共同プロデュースした『チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?<未>』(09)などがある。
現在、『ハッピーボイス・キラー』(9/19公開)、『Woman in Gold(原題)』の日本公開を控えている。

スコット・スピードマン

(ジェフリー・コーンウォール)
テレビでの活躍を経て、短編『Can I Get a Witness?』(96)で映画デビュー。その後、ニューヨークのネイバーフッド・プレイハウスで学び、大人気を博したテレビシリーズ「フェリシティの青春」(98-02)のベン・コヴィントン役を手にした。00年の同番組休止期間中にはトロントのエクイティ・シアターにおいてエドワード・オールビー作「動物園物語」の主役を演じ、舞台デビューを果たす。
主な映画出演作として、ボルドー国際映画祭で俳優賞を受賞した『死ぬまでにしたい10のこと』(03)
ケイト・ベッキンセイルと共演した『アンダーワールド』(03)と『アンダーワールド:エボリューション』(06)、『バーニーズ・バージョン ローマと共に』(10)、『君への誓い』(12)がある他、最近の出演作として、エヴァン・レイチェル・ウッドと共演した『Barefoot(原題)』などがある。
アトム・エゴヤン作品に出演するのは、『Adoration(原題)』(08)以来、2作目となる。 

ロザリオ・ドーソン

(ニコール・ダンロップ)
14歳でスカウトされて、『KIDS/キッズ』(95)で映画デビューを果たして以来、順調にキャリアを積み重ねてきている。主な出演作として、『ラストゲーム』(98)、『チェルシーホテル』(01)、『メン・イン・ブラック2』(02)、大ヒットミュージカルの映画化『RENT/レント』(05)、『シン・シティ』(05)、『アンストッパブル』(10)、『トランス』(13)、『シン・シティ 復讐の女神』などがある。
また、俳優としてのキャリアに加え、数多くの社会団体に精力的に協力している。代表的なものには04年に共同設立したヴォト・ラティーノや、V-デイ、ロウアーイーストサイド・ガールズ・クラブ、環境メディア協会などがある。近年、地域社会への大きな貢献と多数の人々に訴えかける影響力を称えて大統領ボランティアサービス賞が贈られた。

ミレイユ・イーノス

(ティナ・レイン)
大学で演技を学んだ後、05年、ブロードウェイ作品「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」でハニー役を演じ、トニー賞演劇助演女優賞にノミネートされる他、11年から続く人気ドラマシリーズ「THE KILLING~闇に眠る美少女」では、ゴールデングローブ賞とエミー賞にノミネートされる。
主な映画出演作に、『L.A.ギャングストーリー』(13)、ブラッド・ピットと共演した『ワールド・ウォーZ』(13)、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『サボタージュ』(14)などがある。
アトム・エゴヤン作品には『デビルズ・ノット』(13)に続いての出演となる。

ケヴィン・デュランド

(ミカ)
コメディアン、ブロードウェイの舞台俳優を経て、TVや映画で活躍。主な出演作に、『スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい』(06)、『団塊ボーイズ』(07)、『3時10分、決断のとき』(07)、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)、『シャドウハンター』(13)、『ノア 約束の舟』(14)などがある。
アトム・エゴヤン作品には『デビルズ・ノット』(13)に続いての出演となる。

アレクシア・ファスト

(キャス・レイン)
7歳の時に脚本・監督・出演を務めた『The Red Bridge』で映画キャリアを開始したファストは、近年急速にその名を広めているハリウッド注目の若手スター。
『アウトロー』(13)では、トム・クルーズ演じる主人公を誘惑する若く妖艶な女性を演じた。
その他の出演作に、キャリー=アン・モスと共演した『ゾンビーノ』(06)トロント映画祭で上映された『Hungry Hills(原題)』(09)、アシュレイ・ジャッドと共演、サンダンス映画祭で上映された『Helen(原題)』(09)などがある。

スタッフ

  • 監督:アトム・エゴヤン

    1960年7月19日生まれ、エジプト・カイロ出身。
    大学卒業後手がけた初の長編映画『Next of Kin』(84)がジニー賞(カナダのアカデミー賞)の監督賞にノミネートされる。続く『ファミリー・ビューイング』(87)はロカルノ映画祭でエキュメニック審査員賞、トロント映画祭では最優秀カナダ映画賞を受賞、ジニー賞では作品・監督・脚本を含む8部門にノミネートされた。
    94年、『エキゾチカ』でカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞し、ジニー賞では作品・監督を含む8部門を受賞、一躍世界が注目する監督となる。その後、97年に発表した『スウィート ヒアアフター』は、カンヌ国際映画祭で、審査員グランプリ、国際批評家連盟賞、エキュメニック賞をトリプル受賞し、アカデミー賞(R)では監督賞と脚色賞の2部門にノミネートされ、全世界で高い評価を受けた。
    その他の作品に『フェリシアの旅』(99)、『アララトの聖母』(02)、『秘密のかけら』(05)、『クロエ』(09)、『デビルズ・ノット』(14)などがある。
    国際映画祭での審査員経験も数多く、ベルリン国際映画祭で審査員長を務めたほか、カンヌ、ヴェネツィア、サンダンス、トロント、トライベッカ等の国際映画祭で審査員を務めている。
    また、ワーグナーの「ワルキューレ」をはじめ、オペラや舞台劇の演出も手がけ、ダブリンのゲート劇場で演出したサミュエル・ベケットの劇「ねえジョウ」はロンドンのウェスト・エンドやニューヨークのリンカーンセンター・フェスティバルでも上演された。また、ヴェネツィア・ビエンナーレなどでアート作品を発表。インスタレーション“Steenbecket”は、テートとの革新的提携であるアートエンジェル・コレクションに加えられている。

  • 脚本:アトム・エゴヤン、デヴィッド・フレイザー

白い沈黙

2014年/カナダ/原題:THE CAPTIVE/112分/スコープサイズ/5.1ch/G
配給:キノフィルムズ
©Queen of the Night Films Inc.