2016年9月2日(金)発売
“伝説の音痴”と呼ばれた実在の歌姫からインスピレーションを得て生まれた、愛と情熱の人生オペラ!
誰が聴いても音痴なのに、誰からも愛されたという、まさに“耳”を疑うソプラノ歌手がアメリカに実在した。ある時たまたまラジオから流れてきたその歌声に心を奪われ‘伝説の歌姫’の驚きの実話を、さらに魅惑的な映画に生まれ変わらせたのは、カンヌ国際映画祭やセザール賞の常連で、いま世界から注目されている才能、グザヴィエ・ジャノリ監督である。“音痴の歌姫マルグリット”の物語は、フランス国内でたちまち大ブームを巻き起こし、初登場第1位を記録、動員は100万人を突破した。一人の稀有なる女性の愛と情熱を描き、かつて味わったことのない笑いと涙を届ける人生オペラが、ついに日本にもやって来る!
リサイタルを開くというマルグリットの夢をなぜか応援するひと、全力で止めるひと、もし、彼女が真実を知ったら――?
1920年、パリからそう遠くない貴族の邸宅では、サロン音楽会が開かれていた。参加した新聞記者のボーモンは主役のマルグリット夫人の歌声に唖然とする。彼女は絶望的なほど音痴だったのだ!しかし、儀礼的な貴族たちの拍手喝采を受け、本人だけが全く気付いていなかった――。
マルグリットに扮するのは、日本でも大ヒットとなった『大統領の料理人』などでセザール賞6度のノミネートを誇るカトリーヌ・フロ。観客はいつしか彼女を愛する人々に共感し、いつ彼女が真実を知るか、知ったらどうなってしまうのか、スリルと興奮に包まれながら見守ることになる。同時に、夫との関係を通して愛と孤独とは何かが描かれ、ドラマティックな女の人生ドラマとしても激しく心を揺さぶられる。
狂騒の時代と呼ばれた1920年代のフランスを舞台にオペラ楽曲に協奏曲、壮麗なクラシック音楽が全編を彩る!
舞台となる1920年代のフランスの匂いをまとったオペラのシーンや、今見ても斬新でお洒落な衣装とインテリアも見どころのひとつ。
さらに素晴らしいのは、陶酔の世界へと誘うクラシック音楽。『魔笛』のなかの‘夜の女王のアリア’、『フィガロの結婚』の「恋とはどんなものかしら」などモーツァルトの代表作から、『ラクメ』の「花の二重唱」、『道化師』の「衣装をつけろ」などのヨーロッパ各国の有名オペラ楽曲が披露される。もちろん、そのなかで際立つのは、マルグリットの調子はずれの絶唱だ。「なぜ、彼女は歌うのか?」──マルグリットを取り巻く人々が口にするその疑問の答えは、驚きと感動が抱擁するラストで明かされる。
彼女の歌声には、本人だけが知らない〈秘密〉があった――。
1920年、フランス郊外にあるマルグリット・デュモン男爵夫人の邸宅で、サロン音楽会が華やかに開かれていた。辛口評論で有名な新聞記者のボーモンが招待客の貴族たちに紛れ込んでいた。いよいよ主役のマルグリットの登場となり“夜の女王のアリア”を歌い出すと、ボーモンは唖然とする。マルグリットは壊滅的な音痴だったのだ。しかし、貴族たちは礼儀にのっとり拍手喝采を贈る。その輪の中には、わざと遅れて帰宅した夫のジョルジュの姿もあった。
翌朝、ボーモンは新聞に「心をわし掴みにする声」と大絶賛の評を寄せる。マルグリットは大喜びで、お礼を言うためにパリへと走る。実はマルグリットに近付くためにボーモンは書いたのだが、彼女の奇跡的な無邪気さと大胆さに魅了されたのは嘘ではなかった。
一方、ジョルジュはそんな妻が理解できず、妻の友人と浮気していた。愛する夫に相手にされないマルグリットは、歌と並ぶもう一つの生き甲斐である、憧れのオペラのヒロインになりきった“撮影会”に没頭する。そんな折、マルグリットはボーモンから、パリで開く音楽会に出演しないかと誘われる。邸宅以外で歌うなどとんでもないとジョルジュは何とか阻止しようとするが、主人を慕う執事のマデルボスに邪魔される。案の定、音楽会は大失敗となるが、マルグリットは本物の観客の前で歌う喜びに目覚め、パリでリサイタルを開くと決意したのだ。マルグリットは有名オペラ歌手ペッジーニを教師に雇い、本格的なボイストレーニングに励み始める。
果たして、本人だけが知らない“秘密”は守られるのか?
そして、マルグリットのリサイタルの行方は──?
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