キノフィルムズ

武曲 MUKOKU
公開終了
2017年6月3日(土)公開

武曲 MUKOKU

美しき男たちが背負った数奇な宿命
激しく熱く燃えさかる闘いの物語

イントロダクション

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ラブストーリーからアクション、衝撃作からコメディまで幅広い役柄を演じ続け、『そこのみにて光輝く』で数々の栄えある賞を受賞し、キャリアの第一期の頂点に立った綾野剛。そして今、第二の黄金期の幕開けにふさわしい主演作が完成した。共演は、第90回キネマ旬報ベスト・テンなどの最優秀新人男優賞を受賞、期待値が急上昇中の新鋭・村上虹郎。その他、前田敦子、風吹ジュン、小林薫、柄本明と比類なき個性を発揮する実力派俳優たちが顔を揃えた。
監督は『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭最優秀作品賞に輝き、今や世界中から注目される監督の一人となった熊切和嘉。原作は芥川賞作家の藤沢周、脚本は『そこのみにて光輝く』で第88回キネマ旬報ベスト・テン脚本賞を受賞した高田亮、撮影は『海炭市叙景』の近藤龍人。音楽は『味園ユニバース』の池永正二、彼が率いる「あらかじめ決められた恋人たちへ」が、主題歌も手掛けた。
ひときわ異彩を放つ才能たちが集まり作り上げた、クライマックス6分間にわたる、台風の決闘シーンは圧巻。豪雨の中、泥まみれになりながら、竹刀1本でリアルにぶった斬り合う迫力のアクションシーンは、間違いなく綾野剛と村上虹郎の名を、日本映画史に刻むだろう。
人気・実力を兼ね備えた日本を代表するキャスト・スタッフによって、激しく熱く燃えさかる闘いをスクリーンに焼きつけた、かつてない渾身の一作がここに誕生した。

ストーリー

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「殺す気で突いてみろ!」矢田部研吾は、まだ小学生だった自分に、日本刀を突き付けて剣を教えるような警察官の父・将造に育てられた。おかげで剣の道で一目置かれる存在となったが、父とのある一件から、進むべき道を見失い、剣も棄ててしまった。
そんな中、研吾のもう一人の師匠である光邑みつむら師範が、研吾を立ち直らせようと、一人の少年を研吾のもとへと送り込む。彼の名は羽田融はだとおる、ラップのリリック作りに夢中で、どこから見ても今どきの高校生だが、台風の洪水で死にかけたというトラウマを抱えていた。そんな彼こそ、本人も知らない恐るべき剣の才能の持ち主だった。
研吾と融、共通点はなかった。互いに死を覗きながら闘うこと以外は──そして、その唯一の断ち斬り難い絆が、二人を台風の夜の決闘へと導いていく──。

綾野剛

矢田部研吾 役
1982年、岐阜県出身。03年俳優デビュー。『そこのみにて光輝く』(14)でヨコハマ映画祭主演男優賞、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞など数々の主演男優賞を受賞。17年は日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。最新作として、『亜人』(9月30日公開)、『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』(11月3日公開)が控えている。
【その他の代表作】『夏の終り』(13)、『64-ロクヨン-前/後編』(16)、『日本で一番悪い奴ら』(16)、『怒り』(16)、『新宿スワンⅡ』(17)

村上虹郎

羽田 融 役
1997年3月17日生まれ、東京都出身。カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品『2つ目の窓』(14)で主演を務め、俳優デビュー。この作品で高崎映画祭最優秀新人男優賞を受賞。最新作として、『二度めの夏、二度と会えない君』(秋公開)、『Amy said』(9月公開)が控えている。
【その他の代表作】映画『さようなら』(15)、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、『夏美のホタル』(16)、ドラマ「仰げば尊し」(TBS)

前田敦子

カズノ 役
1991年、千葉県出身。AKB48 を12年に卒業。映画初主演作『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(11)で日本アカデミー賞話題賞(俳優部門)を受賞。『苦役列車』(12)でTAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞。
【その他の代表作】『もらとりあむタマ子』(13)、『さよなら歌舞伎町』(15)、『イニシエーション・ラブ』(15)、『シン・ゴジラ』(16)、『モヒカン故郷に帰る』(16)

片岡礼子

羽田希美 役
1971年、愛媛出身。『二十才の微熱』(93)で映画デビュー。『愛の新世界』(94)と『KAMIKAZE TAXI』(95)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。最新作として、『榎田貿易堂』(17年公開予定)が控えている。
【その他の代表作】『ハッシュ!』(01)、『ぐるりのこと。』(08)、『ヘヴンズ ストーリー』(10)、『まほろ駅前多田便利軒』(11)、『ヤキマ・カナットによろしく』(15)、『函館珈琲』(16)、『続・深夜食堂』(16)

神野三鈴

矢田部静子 役
1966年、神奈川県出身。92年の初舞台以来、三谷幸喜やケラリーノ・サンドロヴィッチなど名だたる演出家の作品に出演。<三谷版 桜の園>(12)と<組曲虐殺>(12)で、紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞する。最新作として、『光』(17年公開)、『blank13』(17年公開)が控えている。
【その他の代表作】『駆込み女と駆出し男』(15)、『日本のいちばん長い日』(15)

康すおん

田所 役
1959年、大阪府出身。劇団「前進座」を経て、様々な俳優仲間と舞台や実験即興などのパフォーマンスを行う。40歳の時に『金融腐蝕列島(呪縛)』(99)で映画デビュー。
【その他の代表作】『もらとりあむタマ子』(13)、『私の男』(14)、『味園ユニバース』(15)、『十字架』(16)、『ひと夏のファンタジア』(16)、『永い言い訳』(16)、『ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYS』(16)、『恋愛奇譚集』(17)

風吹ジュン

大野三津子 役
1952年、富山県出身。『無能の人』(91)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞他、各映画賞を受賞。『魂萌え!』(07)では主演を務める。最新作として、『家族はつらいよ2』(5月27日公開)、昼帯ドラマ「やすらぎの郷」(4/3スタート/EX)がある。
【その他の代表作】『八日目の蝉』(11)、『永遠の0』(13)、『真夏の方程式』(13)、『抱きしめたい-真実の物語-』(14)、『海街diary』(15)、『家族はつらいよ』(16)

小林 薫

矢田部将造 役
1951年、京都府出身。『はなれ瞽女おりん』(77)で映画デビュー。『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(07)で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。09年には主演を務めた「深夜食堂」(MBS)が人気を博し、シリーズ化・映画化される。
【その他の代表作】『海炭市叙景』(10)、『夏の終り』(13)、『春を背負って』(14)、『夏美のホタル』(16)、『海賊とよばれた男』(16)、『キセキ-あの日のソビト-』(17)

柄本 明

光邑雪峯 役
1948年、東京都出身。自由劇場を経て、76年劇団「東京乾電池」を結成。『カンゾー先生』(98)では、報知映画賞最優秀主演男優賞、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞をはじめ、その年の映画賞を総なめにした。最新作として、『猫忍』(5月20日公開)が控えている。
【その他の代表作】『モヒカン故郷に帰る』(16)、『シン・ゴジラ』(16)、『サバイバルファミリー』(17)、『いぬむこいり』(17)、『猫忍』(17)

スタッフ

  • 監督:熊切和嘉

    1974年生まれ、北海道出身。大阪芸術大学の卒業制作作品『鬼畜大宴会』(98)がぴあフィルムフェスティバルで準グランプリを受賞。同作はベルリン国際映画祭パノラマ部門他、10カ国以上の国際映画祭に招待され、一躍注目を浴びる。10年、『海炭市叙景』がシネマニラ国際映画祭グランプリ及び最優秀俳優賞をはじめ、ドーヴィルアジア映画祭審査員賞などを受賞。その後も『私の男』(14)でモスクワ国際映画祭最優秀作品賞と最優秀男優賞の二冠を達成し、毎日映画コンクール日本映画大賞も獲得した。
    【その他の代表作】『ノン子36歳(家事手伝い)』(08)、『夏の終り』(13)、『ディアスポリス-DIRTY YELLOW BOYS- 』(16)

  • 原作:藤沢 周

    1959年生まれ、新潟県出身。書評紙「図書新聞」の編集者などを経て、93年「ゾーンを左に曲がれ」で作家デビュー。98年「ブエノスアイレス午前零時」で芥川賞を受賞する。04年より母校・法政大学経済学部の教授に就任し、「文章表現」「日本文化論」などを講じている。「アルデバラン 武曲Ⅱ」が別冊文藝春秋で連載中。
    【その他の代表作】「幻夢」、「キルリアン」、「波羅蜜」「武蔵無常」「サラバンド・サラバンダ」

  • 脚本:高田 亮

    1971年生まれ、東京都出身。工藤裕弘に弟子入りし、脚本を学ぶ。11年、『婚前特急』(共同脚本)で一躍脚光を浴び、ノベライズも手がける。12年に「ハピネスマンション」でオリジナル小説デビュー。『そこのみにて光輝く』(14)でキネマ旬報ベストテン脚本賞、ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞。
    【その他の代表作】『きみはいい子』(15)、『セーラー服と機関銃-卒業-』(16)、『オ―バー・フェンス』(16)

  • 音楽:池永正二

    1976年生まれ、大阪府出身。97年より叙情派シネマティック・ダブ・バンド「あらかじめ決められた恋人たちへ」として活動開始する。フジロック等、幾多の大型フェスに出演。2017年結成20周年を迎え、4月5日にベスト・アルバムをリリース。記念ライブイベントも開催予定。
    【代表作】『もらとりあむタマ子』(13)、『味園ユニバース』(15)、『モヒカン故郷に帰る』(16)、『太陽を掴め』(16)

武曲 MUKOKU

2017年/日本/カラー/125分/5.1ch/シネマスコープ/G
配給:キノフィルムズ・木下グループ
©2017「武曲 MUKOKU」製作委員会