キノフィルムズ

公開終了
2017年10月6日(金)公開

エルネスト

キューバ革命の英雄"エルネスト・チェ・ゲバラ"。そんな彼の意志を継いだ"もう一人のゲバラ"がいた。

イントロダクション

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チェ・ゲバラの“意思”を継ぎ、見果てぬ夢を追い求めた男。
没後50年となる2017年、2人の“エルネスト”が甦る――!

弱者のために立ち上がったキューバ革命の歴史的英雄であり、また、最後まで理想を追い求め、自らの信念を突き通した生き方、比類なきカリスマ性によって今もなお世界中の人々を魅了してやまぬ男、チェ・ゲバラ。1967年10月9日、ボリビア戦線にて39歳の若さで命を落としてから、間もなく半世紀の時が経つ。すなわち、今年は“没後50年”のメモリアルイヤーなわけだが、そのボリビア戦線でゲバラと共に行動、志を貫いて殉じていった唯一の日系人が存在した!
彼の名は、フレディ前村ウルタード―。

日本とキューバの合作映画、阪本順治監督の『エルネスト』は激動の時代を駆け抜け、祖国ボリビアでの抵抗運動に身を投じた“日系二世の若い戦士”の鮮烈な、知られざる生涯を描いた作品である。主演は、オダギリジョー。阪本監督とは『この世の外へ クラブ進駐軍』(04)、『人類資金』(13)に続いて3度目のコンビ作となる。
昨年、ツイストの効いたSFコメディ『団地』(16)で新たなる“引き出し”を開いてみせた阪本順治監督。長編映画で実在の人物を主人公とするのは、これが初めてとなる。本作の企画は、4年前、原案となる書籍『革命の侍~チェ・ゲバラの下で戦った日系2世フレディ前村の生涯』(長崎出版・09年/17年9月キノブックスより再刊)と遭遇してスタート。3年半に渡るリサーチにまず時間を費やした。キューバとボリビアを何度も訪れ、そして当時のフレディやゲバラを知る関係者への取材をもとに、自ら脚本を書き上げたのだった。かたや長年、トップアクターとして疾走し続けてきたオダギリジョーは、『マイウェイ12,000キロの真実』(12)、『FOUJITA』(15)など国際派俳優としても知られるが、今回、約半年間でスペイン語(フレディの生まれ育ったボリビアのベニ州の方言)を完璧にマスターし、体重を12キロ絞り、さらに仔細に役づくりに励んで見事、阪本監督の望む“革命の侍”を体現した。

チェ・ゲバラを演じたのは、キューバの俳優であり写真家でもあるホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ。ヨーロッパ映画の短編やスペイン=キューバ合作の『裸足のバレリア』に出演している。また、広島来訪時のゲバラを唯一取材した森記者役に、映画『真田十勇士』(16)やNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』(16~17)の永山絢斗が配され、日本とキューバ、2ヶ国を代表する豪華キャストとスタッフが混合タッグを組んで製作に当たった。

ゲバラによって「新しい人間(オンブレ・ヌエボ)」と目されたフレディ前村ウルタード。半世紀の時を経て、世界に公開され、“革命の侍”が甦る!

ストーリー

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1959年7月24日、外務省の中南米課のもとに1本の電話が入る。日本を訪問していた“エルネスト”・チェ・ゲバラ(ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ)らが急遽、広島へ向かったという。ほとんどの記者が興味を示さずにいたが、唯一地元の中国新聞社・森記者(永山絢斗)だけが取材に同行。ゲバラは、原爆ドームや原爆資料館などを訪れ、こう感想を述べるのだった。「君たちは、アメリカにこんなひどい目に遭わされて、どうして怒らないんだ」と。
それから数年後の1962年4月、ひとりの日系人青年がキューバの地に立っていた。愛する祖国ボリビアのため、医者になることを決意し、ハバナ大学の医学部を目指してやってきたフレディ前村(オダギリジョー)である。
20歳の彼は、ハバナ大への入学を前に、最高指導者フィデル・カストロ(ロベルト・エスピノサ)によって創立されたヒロン浜勝利医学校で、医学の予備過程を学ぶこととなる。
1963年の元旦に憧れのゲバラが学校にやってきて、フレディは個人的に話しかけた。「あなたの絶対的自信はどこから?」。ゲバラは答えた。「自信とかではなく怒っているんだ、いつも。怒りは、憎しみとは違う。憎しみから始まる戦いは勝てない」。そんな矢先、母国ボリビアで軍事クーデターが起こり、フレディは『革命支援隊』に加わることを決意する。ある日、司令官室に呼ばれ、ゲバラから戦地での戦士ネームである、“エルネスト・メディコ”という名を授けられ、ボリビアでの戦いへと向かうのだった――。

オダギリジョー

|フレディ前村ウルタード <戦士名:エルネスト・メディコ>|
1976年2月16日生まれ、岡山出身。
2003年、第56回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された黒沢清監督の『アカルイミライ』で映画初主演を果たす。続く北村龍平監督の『あずみ』(03)で、日本アカデミー賞最優秀新人俳優賞、エランドール賞新人賞を受賞するや、その後も『血と骨』(04/崔洋一監督)で第28回日本アカデミー賞、ブルーリボン賞の最優秀助演男優賞、『ゆれる』(06/西川美和監督)、『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(07/松岡錠司監督)で日本アカデミー賞優秀主演男優賞、『舟を編む』(13/石井裕也監督)で同賞優秀助演男優賞を受賞。海外作品に『悲夢』(09/キム・ギドク監督)、『PLASTIC CITY プラスティック・シティ』(09/ユー・リクウァイ監督)、『ウォーリー&ウルフ』(11/ティエン・チュアンチュアン監督)、『マイウェイ 12,000キロの真実』(12/カン・ジェギュ監督)、『ミスターGO!』(14/キム・ヨンファ監督)など。
TVドラマではTBS「おかしの家」(15)、「重版出来!」(16)。近年の出演作は、『オーバー・フェンス』(16)、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)、『続・深夜食堂』(16)など。待機作に『南瓜とマヨネーズ』(17)がある。

永山絢斗

│森記者│
1989年3月7日生まれ、東京出身。
2007年にTVドラマ「おじいさん先生 熱闘篇」で俳優としてのキャリアをスタートし、翌08年には『フレフレ少女』で映画デビュー。2010年には、『ソフトボーイ』で映画初主演を飾り、見事日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し一躍脚光を浴びる。続いて『ふがいない僕は空を見た』(12)でも主演を務めるなど俳優としての地位を確実なものとする。
その他の映画出演代表作には、『ソラニン』(10)、『マザーウォーター』(10)、『ぱいかじ南海作戦』(12)、 『クローズEXPLODE』(14)、『クローバー』(14)、『アンフェアthe end』(15)、『真田十勇士』(16)、『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』(16)、『海辺の生と死』(17)公開予定などがある。
TVではWOWOW開局25周年記念の「コールドケース〜真実の扉〜」やNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」への出演で人気を博し、5月13日から放送NHK土曜時代劇「みをつくし料理帖」、テレビ東京7月8日から連続ドラマ「居酒屋 ふじ」に出演する。

ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ

│チェ・ゲバラ│
1988年6月23日生まれ、キューバ出身。
国立高等芸術学院(I.S.A.)舞台芸術演技学科卒業後、ミュージカルのダンサーとして頭角を表して、トニー・メネンデス率いるカンパニーの招待ダンサーになる。また、国営海外放送CUBAVISION INTERNACIONALにおいて数々の番組の司会を務め、『追跡』『S.O.S アカデミア』など連続ドラマにも起用された。英国の演出家ステファン・ベイリーの『ベント』や、キューバのベテラン映画監督フアン・カルロス・クレマタ主宰の演劇カンパニー・EL INGENIOの役者として舞台でも活躍し、自国のミュージシャンのPVディレクター、雑誌『VISTAR』『GARBOS』のフォトグラファー、コロナビールのCM、ツアー会社GAVIOTAの広告モデル等々、活動範囲は多岐に渡る。映画出演の代表作にリーベル・ドゥレイ監督の短編『ノックアウト』や、スペイン=キューバ合作の長編『裸足のバレリア』がある。

スタッフ

  • 脚本・監督:阪本順治

    1958年生まれ、大阪府出身。
    大学在学中より、石井聰亙(現:岳龍)、井筒和幸、川島透といった“邦画ニューウェイブ”の一翼を担う監督たちの現場にスタッフとして参加する。89年、赤井英和主演の『どついたるねん』で監督デビューし、芸術推奨文部大臣新人賞、日本映画監督協会新人賞、ブルーリボン賞最優秀作品賞ほか数々の映画賞を受賞。満を持して実現した藤山直美主演の『顔』(00)では、日本アカデミー賞最優秀監督賞や毎日映画コンクール日本映画大賞・監督賞などを受賞、確固たる地位を築き、以降もジャンルを問わず刺激的な作品をコンスタントに撮り続けている。
    昨年は斬新なSFコメディ『団地』(16)で藤山直美と16年ぶりに再タッグを組み、第19回上海国際映画祭にて金爵賞最優秀女優賞をもたらした。その他の主な作品は、『KT』(02)、『亡国のイージス』(05)、『魂萌え!』(07)、『闇の子供たち』(08)、『座頭市THE LAST』(10)、『大鹿村騒動記』(11)、『北のカナリアたち』(12)、『人類資金』(13) 、『ジョーのあした―辰𠮷𠀋一郎との20年―』(16)などがある。

  • 製作:椎井友紀子

  • 撮影:儀間眞悟

  • 音楽:安川午朗

  • 照明:宗 賢次郎

  • 美術:原田満生

  • 編集:普嶋信一

  • 録音:照井康政

  • メイク:近藤美香

  • 衣裳:岩﨑文男

  • スクリプター:近藤真智子

  • 製作(キューバスタッフ):アルマンド・オリベーラ・ノダルセ

  • 監督補(キューバスタッフ):ロランド・ハビエル・アルミランテ・カスティーヨ

エルネスト

2017年/日本・キューバ合作/スペイン語・日本語/ビスタサイズ/124分 /G
配給:キノフィルムズ/木下グループ
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