キノフィルムズ

公開終了
2019年10月4日(金)公開

エンテベ空港の7日間

救出までの7日間ーー極限の状況下でハイジャック犯と人質、政府首脳らの間に何が起きていたのか?
実話に基づき岐路に立たされた人間たちの対立と葛藤に迫るポリティカル・ヒューマン・サスペンス!

イントロダクション

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43年前の夏、イスラエル人が多数乗るエールフランス139便がハイジャックされ、ウガンダのエンテベ空港へ向かった。そして7日後、イスラエル特殊部隊が<サンダーボルト作戦>を遂行。数名の犠牲者を出したものの、102名の人質が帰還を果たし、稀にみる成功を収めた。衝撃的な事件の幕開けから劇的な幕切れまでが世界を驚愕させ、『エンテベの勝利』(76)、『特攻サンダーボルト作戦』(76)、『サンダーボルト救出作戦』(77)とハリウッドなどが競って映画化した奇跡の救出劇がいま、新たな視点でスクリーンに甦る。

ストーリー

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1976年6月27日。テルアビブからパリへ向かうエールフランス機が、4人のハイジャック犯に乗っ取られた。240名近い乗客を恐怖に陥れたハイジャック犯のうち2名は、パレスチナ解放人民戦線のパレスチナ人メンバー。残り2名は、革命を志すドイツ左翼急進派メンバー、ヴィルフリード・ボーゼとブリギッテ・クールマンだった。ハイジャック機は、悪名高き独裁者イディ・アミン大統領が待つ、ウガンダのエンテベ空港に着陸。乗客たちは空港の旧ターミナルに移され、武装犯の監視下に置かれる。犯人たちの要求は500万ドルと、世界各地に収監されている50人以上の親パレスチナ過激派の解放だ。
多数の自国民を人質にとられたイスラエルの首相イツハク・ラビンは、交渉の道を探りつつも、態度を保留し続けた。ハイジャック犯と交渉すべきではないと、国防大臣シモン・ペレスが強く進言したためだ。ペレスは秘密裏に軍事的解決をおこなうよう提案し、ウガンダに駐在した経験のある士官らと策を練っていく。
イスラエル人を除く人質の解放が段階的に進むなか、人質家族らの圧力や大量殺戮の脅威を抱えたラビン首相は、交渉のテーブルに着くと見せかけ、型破りな救出作戦を許可。そのエンテベ空港奇襲作戦(別名:サンダーボルト作戦)は、一瞬のタイミング、不意打ち、隣国からの協力を必要とする、大胆不敵な計画だった。演習を重ねた末ついに、前例のない作戦を遂行するイスラエルのエリート特殊部隊が、エンテベ空港へ送り込まれる……。

ダニエル・ブリュール

|ヴィルフリード・ボーゼ|
1978年6月16日、スペイン生まれ。生後すぐに移住したため、国籍はドイツ。ドイツ人の父親とスペイン人の母親のもと、ドイツ語とスペイン語を母国語として育ち、英語、フランス語にも堪能。4歳から子役として活動し、10代でスクリーンデビュー。世界的成功を収めた03年の『グッバイ、レーニン!』で、ヨーロッパ映画賞とドイツ映画賞の最優秀主演男優賞に輝いた。続く『ベルリン、僕らの革命』(04)でも高い演技力を評価され、『ラヴェンダーの咲く庭で』(04)で初の英語圏の作品に進出。アカデミー賞®を受賞したクエンティン・タランティーノ監督作『イングロリアス・バスターズ』(09)でも強烈な存在感を放ち、アメリカの観客にその名を印象づけた。ロン・ハワード監督の『ラッシュ/プライドと友情』(13)では、ゴールデングローブ賞、英アカデミー(BAFTA)賞、全米映画俳優組合(SAG)賞、放送映画批評家協会賞の最優秀助演男優賞にノミネートされた。その他の出演作に、『ボーン・アルティメイタム』(07)、『パリ、恋人たちの2日間』(07)、『コッホ先生と僕らの革命』(11)、『誰よりも狙われた男』(14)、『黄金のアデーレ 名画の帰還』(15)、『二つ星の料理人』(15)、『僕とカミンスキーの旅』(15)、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16)、『ヒトラーへの285枚の葉書』(16)、『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』(17)など。

ロザムンド・パイク

|ブリギッテ・クールマン|
1979年1月27日、イギリス生まれ。オペラ歌手の父親とヴァイオリニストの母親を持ち、7歳までヨーロッパ各地を転々とする生活を送ったため、フランス語とドイツ語に堪能。オックスフォード大学在学中から舞台やテレビを中心に活躍し、『007/ダイ・アナザー・デイ』(03)のボンドガールにハル・ベリーとともに抜擢され、話題となる。2014年のデヴィッド・フィンチャー監督作『ゴーン・ガール』では怪演が大絶賛され、アカデミー賞®、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合(SAG)賞、放送映画批評家協会賞の最優秀女優賞にノミネートされた。その他の主な出演作に、ジョニー・デップと共演した『リバティーン』(04)、ジョー・ライト監督の『プライドと偏見』(06)、『17歳の肖像』(10)、『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』(11)、『アウトロー』(12)、『タイタンの逆襲』(12)、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う』(13)、『しあわせはどこにある』(14)、『海賊じいちゃんの贈りもの』(14)、『ナチス第三の男』(17)、この9月に続けて日本公開される『荒野の誓い』(17)、『プライベート・ウォー』(18)などがある。映画の仕事に加え、古巣であるロンドンの舞台にも登場し続けている。出演作に、タイトルロールを演じて絶賛を浴びた「ヘッダ・ガブラー」、パトリック・ハミルトン作のサスペンス「ガス燈」、ジュディ・デンチと共演した「サド侯爵夫人」など。私生活では二児の母親。

エディ・マーサン

|シモン・ペレス|
1968年6月9日、イギリス生まれ。『ギャングスター・ナンバー1』(00)で注目を集め、マイク・リー監督の『ヴェラ・ドレイク』(04)で英インディペンデント映画(BIFA)賞最優秀助演男優賞を受賞。以来、マイケル・マン、テレンス・マリック、J・J・エイブラムス、スティーヴン・スピルバーグら名立たる映画人とチームを組み、英米を股にかけ活躍を続けている。主な出演作に、『アリス・クリードの失踪』(09)、『シャーロック・ホームズ』(09)、『思秋期』(10)、『戦火の馬』(11)、『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(11)、『フィルス』(13)、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(13)、『おみおくりの作法』(13)、『人生はシネマティック!』(16)、『テッドプール2』(18)、『バイス』(18)など。

リオル・アシュケナージ

|イツハク・ラビン|
1969年12月28日、イスラエル生まれ。94年に演劇学校を卒業し、俳優活動をスタート。数多くの舞台に出演後、『LATE MARRIAGE』(01・未)で主演を務め、実力派俳優として国内外にその名を知らしめる。アカデミー賞®外国語映画賞ノミネート作『フットノート』(11・未)では、イスラエルのアカデミー賞にあたるオフィール賞最優秀助演男優賞を受賞。その他の出演作に、クエンティン・タランティーノが“今年最高の映画”と絶賛した『オオカミは嘘をつく』(13)、『嘘はフィクサーのはじまり』(16)、 第74回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞した『運命は踊る』(17)など。オフィール賞作品賞に輝いた同作ではミハエル・フェルドマン役を演じ、自身も同賞最優秀主演男優賞を獲得している。

ベン・シュネッツァー

|ジーヴ・ヒルシュ|
1990年2月28日、アメリカ生まれ。11歳のとき、舞台「オリバー」で俳優活動をスタート。その後、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校で学び、「オイディプス」「お気に召すまま」など数々の舞台に出演した。2014年のマシュー・ウォーチャス監督作『パレードへようこそ』で、英インディペンデント映画賞の最優秀助演男優賞と最優秀新人賞の2部門にノミネートされた。その他の出演作に、『やさしい本泥棒』(13・未)、『ウォークラフト』(16)、『スノーデン』(16)など。

ドゥニ・メノーシェ

|ジャック・ルモワーヌ|
1976年、フランス生まれ。クエンティン・タランティーノ監督作『イングロリアス・バスターズ』(09)出演を機に、映画界での活躍がスタート。DVを題材とするアカデミー賞®短編実写映画賞ノミネート作『すべてを失う前に』(12・未)と、同作を長編化した第74回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)受賞作『ジュリアン』(17)では、鋭い眼差しを武器に強烈な印象を残した。その他の出演作に、『黄色い星の子供たち』(10)、『スカイラブ』(11)、『危険なプロット』(12)、『疑惑のチャンピオン』(15)など。

スタッフ

  • 監督:ジョゼ・パジーリャ

    1967年8月1日、ブラジル生まれ。リオデジャネイロで起きたバスジャック事件を追ったドキュメンタリー、『バス174』(02)で長編監督デビュー。同作では製作も兼務し、エミー賞とピーボディ賞を受賞した。さらに脚本・監督・製作を担ったミリタリーアクション『エリート・スクワッド』(07・未)と、続編『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』(10・未)で高い評価を獲得、興行的にも成功を収めた。第1作目は第58回ベルリン国際映画祭で、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(07)を抑え金熊賞に輝いている。2014年のジョエル・キナマン主演版『ロボコップ』で、アメリカ映画を初監督。また、リオを舞台にした短編オムニバス作『リオ、アイラブユー』(14/ブラジル映画祭2015での上映タイトル:『リオ、エウ・チ・アモ』)の1話の監督を務めた。ゴールデングローブ賞にノミネートされたNetflixのドラマシリーズ「ナルコス」(15~17)では製作総指揮を務め、パイロット版を含む2エピソードの監督も担当。2018年には、実際の汚職事件に着想を得たNetflixのドラマシリーズ「メカニズム」(18~)の企画・製作を担当した。ブラジルの大手新聞「オ・グロボ」紙の解説者でもある。

  • 脚本:グレゴリー・バーク

    1968年、スコットランド生まれ。高い評価を受けている劇作家、脚本家。初執筆した戯曲「Gagarin Way」で、TMAバークレイズ賞最優秀新人劇作家賞と最優秀新作演劇賞をW受賞した。また、ナショナル・シアター・オブ・スコットランドのために執筆した戯曲「ブラック・ウォッチ」は、2006年度エディンバラ・フリンジ・フェスティバルで初上演され、英国脚本家組合賞最優秀作品賞を獲得し、ローレンス・オリヴィエ賞4部門を受賞した。ヤン・ドマンジュ監督の英アカデミー賞(BAFTA)ノミネート作『ベルファスト71』(14)で、初めて映画の脚本を手がけた。同作で、英インディペンデント映画賞最優秀脚本賞にノミネートされ、BAFTAスコットランド賞最優秀脚本賞(映画/TV部門)を受賞するなど、数々の栄誉を授かった。

  • 撮影:ルラ・カルヴァーリョ, ASC, ABC

    1977年、ブラジル生まれ。父親は、尊敬を集める監督・撮影監督のヴァルテル・カルヴァーリョ。ウォルター・サレス監督の『ビハインド・ザ・サン』(01)、フェルナンド・メイレレス監督の『シティ・オブ・ゴッド』(02)などで助手をする一方、短編映画、ドキュメンタリー、MVなどの撮影を担当。その後、ニューヨーク大学とスクール・オブ・ビジュアル・アーツで、映画撮影とスチール写真について学ぶ。ジョゼ・パジーリャ監督とは、『エリート・スクワッド』(07・未)、『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』(10・未)、『ロボコップ』(14)、「ナルコス」(15~17)などでコラボレート。『エリート・スクワッド』とその続編で、ブラジル映画アカデミー賞と国際プレス・コレスポンデンツ協会(ACIE)賞の最優秀撮影賞を受賞。

  • 編集:ダニエル・レゼンデ

    1975年5月5日、ブラジル生まれ。ジョゼ・パジーリャ監督と緊密な協力関係を築き、『エリート・スクワッド』(07・未)と続編『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』(10・未)、『ロボコップ』(14)などでコラボレート。フェルナンド・メイレレス監督の『シティ・オブ・ゴッド』(02)では、英アカデミー賞(BAFTA)最優秀編集賞を受賞し、米アカデミー賞®ノミネートも果たした。その他の担当作品に、『ダーク・ウォーター』(04)、『ブラインドネス』(08)、カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた『ツリー・オブ・ライフ』(11)などがある。

  • 美術:ケイヴ・クイン

    1960年、イギリス生まれ。映画界でのキャリア初期に、ダニー・ボイル監督作『シャロウ・グレイブ』(94)の美術を担当。この成功に続き、『トレインスポッティング』(96)、『普通じゃない』(97)でもボイル監督とタッグを組んだ。その他の担当作品に、『レイヤー・ケーキ』(04)、『ブローン・アパート』(08)、『狼たちの処刑台』(09・未)、『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』(12)、『ブロークン』(12・未)、『ダイアナ』(13)、『パーフェクト・プラン』(13)、『リピーテッド』(14)などがある。

配信

2020年4月15日(水)より各種プラットフォームにて配信開始

エンテベ空港の7日間

2018年/イギリス・アメリカ/原題:Entebbe(UK)、7 Days In Entebbe(U.S.)/英語、ドイツ語、フランス語、ヘブライ語、アラビア語/スコープサイズ/カラー、モノクロ/5.1ch/107分/G
配給:キノフィルムズ・木下グループ
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