新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて絶賛公開中!
2023年、フランスのアカデミー賞と呼ばれるセザール賞で、一本の破格の衝撃作が異彩を放った。フランス映画のイメージを根底から覆すその作品『動物界』は、日本でも話題となった『落下の解剖学』を凌ぐ最多12部門ノミネートを果たし、同国で観客動員100万人越えの大ヒットを飛ばした。その舞台は、人間が様々な動物に変異する奇病が蔓延している近未来。人種差別、移民、ルッキズム、感染症など現代的なテーマを内包し、ファースト・シーンから観客を釘付けにする“突然変異”のアニマライズ・スリラーが、あなたの想像力を刺激する。
近未来。人類は原因不明の突然変異によって、徐々に身体が動物と化していくパンデミックに見舞われていた。“新生物”はその凶暴性ゆえに施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。しかしある日、移送中の事故によって、彼らは野に放たれる。フランソワは16歳の息子エミールとともにラナの行方を必死に探すが、次第にエミールの身体に変化が出始める…。人間と新生物の分断が激化するなかで、親子が下した最後の決断とは——?
<ROMAIN DURIS/フランソワ役>
1970年、フランス・パリ生まれ。キャスティング・ディレクターに見出され、セドリック・クラピッシュ監督作品『青春シンドローム』(94)で映画デビュー。クラピッシュ監督とはその後も『猫が行方不明』(96)、『パリの確率』(99)、『スパニッシュ・アパートメント』(02)、『ロシアン・ドールズ』(05)、『PARIS』(08)、『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』(13)でタッグを組んでいる。また、トニー・ガトリフ監督の『ガッジョ・ディーロ』(97)と『愛より強い旅』(04)で絶賛を博し、モーリス・ルブラン原作のアドベンチャー大作『ルパン』(04)の主演を務め、スター俳優の地位を確立した。幅広い役柄をこなす演技力も高く評価されており、『真夜中のピアニスト』(05)、『ハートブレイカー』(10)、『彼は秘密の女ともだち』(14)、『パパは奮闘中!』(18)でセザール賞主演男優賞にノミネート。『動物界』でも同賞の候補になった。そのほかの主な出演作は『ドーベルマン』(97)、『モリエール 恋こそ喜劇』(07)、『タイピスト!』(12)、『ムード・インディゴ うたかたの日々』(13)、『ゲティ家の身代金』(17)、『エッフェル塔~創造者の愛~』(21)など。近作には、日本の大ヒット作をリメイクした『キャメラを止めるな!』(22)、クラピッシュ監督と組んだTVシリーズ「ギリシャ・サラダ」(23)がある。
<PAUL KIRCHER/エミール役>
2001年、フランス・パリ生まれ。両親は俳優のジェローム・キルシェと、『ふたりのベロニカ』(91)、『トリコロール 赤の愛』(94)で知られるイレーヌ・ジャコブ。リセの最終学年(高校3年生)のときに、アデリーヌ・ピコー監督の青春コメディ『T'as pécho?』(20)のキャスティング・ディレクターと会い、同作品で主演デビューを果たす。また、パリ・シテ大学で地理学、経済学を学び、ジョーダン・ベスウィックの演劇インターンシップを修了した。ロマンティック・コメディ『Petite leçon d'amour』(21)でレティシア・ドッシュらと共演したのち、クリストフ・オノレ監督の自伝的作品『Winter boy』(22)で主人公リュカを演じ、サン・セバスチャン国際映画祭主演俳優賞を受賞。『Winter boy』『動物界』でセザール賞の有望若手男優賞に二度ノミネートを果たし、24年は主演作『Leurs Enfants après eux』がヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品される。
<ADÈLE EXARCHOPOULOS/ジュリア役>
1993年、フランス・パリ生まれ。9歳の時から演技教室に通う。映画デビュー作はジェーン・バーキンが監督を務めた『Boxes』(07)。『カレ・ブラン』(11)などに出演したのち、『アデル、ブルーは熱い色』(13)の主人公アデルを鮮烈に演じて世界的に注目を集める。同作品はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、アブデラティフ・ケシシュ監督、共演のレア・セドゥとともにパルムドールを受賞した。その後の主な出演作は『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』(18)、『マンディブル 2人の男と巨大なハエ』(20・未)、『ファイブ・デビルズ』(21)、『インサイド・ヘッド2』(24/声の出演)など。
<Written and Directed by THOMAS CAILLEY>
1980年、フランス・クレルモン=フェラン生まれ。ラ・フェミス(国立高等映像音響芸術学校)の脚本科で学んだのち、短編映画『Paris Shanghai』(11)で好評を博す。アデル・エネル、ケヴィン・アザイスを主演に迎えた『Les combattants(英題:Love at First Fight)』(14)で長編デビューを飾った。カンヌ国際映画祭の監督週間に選出された同作品は、国際批評家連盟賞など4つの賞を受賞。セザール賞では9つの部門にノミネートされ、主演女優賞、有望若手男優賞、新人作品賞を受賞した。それ以来となる長編第2作『動物界』は、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング作品として出品され、セザール賞で最多12部門にノミネート(撮影賞、音響賞、音楽賞、衣装デザイン賞、視覚効果賞を受賞)。さらにルイ・デリュック賞の作品賞、リュミエール賞の監督賞などを受賞している。
2023年/フランス/原題:LE RÈGNE ANIMAL/英題:THE ANIMAL KINGDOM/フランス語/カラー/スコープサイズ/DCP/128分/PG12
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