キノフィルムズ

シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!

人生をかけた舞台の幕が上がる。1897年パリ。崖っぷち劇作家と舞台人たちが作り上げた物語が100年以上も愛される珠玉の名作になった。いかにして“迷作”が“稀代の名作”に化けたのか──今、明かされる大傑作の誕生秘話!!

イントロダクション

世界中で最も愛されている舞台劇の一つ、「シラノ・ド・ベルジュラック」。19世紀末、ベルエポック時代のフランスで大成功を収めた大人の純愛物語で、当時パリを沸かせた熱狂は今も全く衰えることなく、アメリカではブロードウェイで幾度も上演され、ハリウッドで映画化もされた。日本でも、文学座や劇団四季、宝塚など数多くの一流劇団が名舞台を演劇史に刻んでいる。だが、そんな大傑作の初演までの舞台裏は、驚きのトラブル続出だった。この大傑作の愉快で痛快、最後は最高に爽快な誕生秘話の映画化が実現した!
主人公の劇作家エドモン役には『最強のふたり』の新鋭トマ・ソリヴェレス、大物俳優コクラン役にはダルデンヌ兄弟監督の『息子のまなざし』でカンヌ国際映画祭男優賞に輝いたベルギーの至宝オリヴィエ・グルメ、エドモンの妻にはフランソワ・オゾン監督の『婚約者の友人』で深い印象を残したアリス・ドゥ・ランクザン。監督・原案・脚本は、2016年に上演された本作の舞台版でモリエール賞5部門を受賞して大喝采を浴び、自ら映画化に乗り出したアレクシス・ミシャリク。
こんな時代だからこそ、人生崖っぷちの人々が、あきらめずに一歩前へと進み、奇跡を起こそうとする姿にパワーと笑顔をもらう、一発逆転エンターテイメント!

ストーリー

「とんだ駄作だな。1週間で打ち切る」と、パリの名立たる劇場の支配人から宣告されてしまった、無名の劇作家にして詩人のエドモン・ロスタン(トマ・ソリヴェレス)。時は1895年、主演の大女優サラ・ベルナール(クレマンティーヌ・セラリエ)に気に入られたことだけが、若きアーティストの唯一の収穫だった。
それから2年、エドモンはスランプ一直線。そんな時、サラが名優コンスタン・コクラン(オリヴィエ・グルメ)に口をきいてくれる。だが、それは2時間後にコクランに新しい作品を持って行けというムチャぶりだった。
カフェでまっ白なノートを前に呆然としていたエドモンは、店主のオノレ(ジャン=ミシェル・マルシアル)からヒントを得て、「醜男だが行いは華麗な人物」という設定を思いつき、実在した剣術家にして作家のシラノ・ド・ベルジュラックを主人公にしようと決める。しかし、シラノは200年も前の人物、あくまでキャラクターを借りるだけで、ストーリーは自力で生み出さねばならない。思いつく限りのアイディアを並べ立てるエドモンにコクランは、「喜劇」を条件にゴーサインを出すのだった。
しかし多額の借金から、「パリ中の劇場から追放する」と古巣の支配人にキレられてしまうコクラン。そこで来年の1月1日まで借りているポルト・サン=マルタン座で、急遽「シラノ~」を上演すると決める。今日は12月5日、まだ1ページも書けていないのに、もはや時間がない!
プレッシャーに押しつぶされるエドモンの前に、友人で俳優のレオ(トム・レーブ)が現れ、衣装係のジャンヌ(リュシー・ブジュナー)へのラブレターにアドバイスを求める。最初は渋々、愛の言葉を紡ぐうちに、エドモンの脳裏に次々とアイディアが! しかも、詩心のあるジャンヌからの返事も、創作意欲を掻き立ててくれる。エドモンはレオに成りすましてジャンヌと文通を始め、胸躍る物語を生み出すのだった。
レオとジャンヌ、さらに浮気を疑う妻を騙し、台詞に文句ばかりのヒロイン女優をなだめ、台本を書き続けるエドモン。ところが、初日1週間前、予想もしなかった危機が劇団を襲う──!

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劇場公開日
2020年11月13日(金)
時間
112分
スタッフ
監督・原案・脚本:アレクシス・ミシャリク
キャスト
トマ・ソリヴェレス
オリヴィエ・グルメ
マティルド・セニエ
トム・レーブ
リュシー・ブジュナー
アリス・ドゥ・ランクザン
クレマンティーヌ・セラリエ
イゴール・ゴッテスマン