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2021年11月10日(水)より各種プラットフォームにて配信開始
職を失い妻にも見放された、元売れっ子イラストレーターのヴィクトル。ある日、映画撮影セットに過去を再現する、体験型エンターテイメントサービス〈タイムトラベルサービス〉をプレゼントされた彼は、「1974年5月16日のリヨン」の再現をリクエストする。完璧に蘇った"あの日のあの場所“で〈運命の女性〉と再会した彼は、輝かしき日々の再体験に夢中になり、延長のために妻に内緒で全財産を注ぎ込んでしまう。しかし、そんな彼を思いがけない出来事が待ち受けていた―。
ヴィクトルには、長きにわたってフランス映画界のトップに立ち続けるダニエル・オートゥイユ。妻のマリアンヌには、国民的大女優ファニー・アルダン。フランス映画界の至宝と称えられる二人の共演が実現した。
〈タイムトラベルサービス〉の生みの親で総監督を務めるアントワーヌにはギョーム・カネ、彼の恋人でヴィクトルの〈運命の女性〉を演じることになったマルゴにはドリア・ティリエ。
監督・脚本は『タイピスト!』などで俳優としても活躍するニコラ・ブドス。2017年の監督デビュー作でセザール賞にノミネートされ、次世代を担うクリエーターとして今最も期待されている才能だ。70年代のおしゃれなカフェや街並み、キュートなレトロファッション、心浮き立つフレンチポップなど、フレンチカルチャーも見逃せない。
古き良き過去を再体験し、大切な人と共に歩んできた“自分史”を深く知ることで、たどり着いた“今”がもっと愛おしくなるヴィクトル。果たして、〈タイムトラベルサービス〉に用意されていた、未来へと続く驚きのエンディングとは──?いくつになっても昨日より今日、今日より明日が素晴らしいと歌い上げる、今を生きるすべてのひとを応援する人生讃歌。
何もかもがデジタル化された社会についていけないヴィクトルは、かつては売れっ子イラストレーターだったが、今では仕事を解雇され、妻のマリアンヌにも見放されてしまった。冴えない毎日を送る父を元気づけようと考えた息子が、友人のアントワーヌが始めた〈タイムトラベルサービス〉をプレゼントする。映画製作を応用して客の戻りたい過去を広大なセットに再現する、体験型のエンターテイメントサービスだ。
ヴィクトルは「運命の女性と出会った1974年のリヨンに戻りたい」とリクエスト。すると、セットにはあの日のすべてが蘇っていた。用意された70年代ファッションに着替え、想い出のカフェで、アントワーヌの恋人で女優のマルゴが演じる〈運命の女性〉と出会うヴィクトル。幸せだった日々を再体験し、見違えるほどイキイキしたヴィクトルは、唯一にして全財産である別荘まで妻に内緒で売り払い、さらなる延長に注ぎ込む。
だが、ある時突然マルゴが降板し、別の女優が現れる。ヴィクトルの楽しい〈再体験〉は、マルゴとアントワーヌの関係にも“ある変化”を与えたのだ。果たして、〈タイムトラベルサービス〉に用意された驚きのエンディングとは──?
|ヴィクトル|
1950年1月24日生まれ、アルジェリア・アルジェ出身。
幼少時から舞台に立ち、70年にパリへ出て演劇界で認められるとともに映画・TVにも進出する。80年にヒットしたコメディ『ザ・カンニング/IQ=0』で注目を集め、86年、『愛と宿命の泉PARTⅠ フロレット家のジャン』でセザール賞、英国アカデミー賞の主演男優賞に輝く。その後、ヨーロッパ映画賞男優賞を受賞した『愛を弾く女』(92)、『隠された記憶』(05)、カンヌ国際映画祭男優賞を受賞した『八日目』(96)、セザール賞に輝いた『橋の上の娘』(99)、『あるいは裏切りという名の犬』(04)などに出演し、フランス映画界を代表する名優として活躍。その他の出演作に『メルシィ! 人生』(00)、『ぼくの大切なともだち』(06)、『世界にひとつの金メダル』(13)、『修道士は沈黙する』(16)、『家なき子 希望の歌声』(18)など。
|アントワーヌ|
1973年4月10日生まれ、フランス・ブローニュ=ビヤンクール出身。
『Barracuda(原題)』(97)で長編映画デビューを果たし、『ザ・ビーチ』(00)ではレオナルド・ディカプリオと共演した。その他の主な出演作は『ナルコ』(04)、『フェアウェル さらば、哀しみのスパイ』(09)、『ターニング・タイド 希望の海』(13)、『疑惑のチャンピオン』(15)、『セザンヌと過ごした時間』(16)、『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』、『冬時間のパリ』(18)など。また監督としての手腕も高く評価されており、第32回セザール賞最優秀監督賞を受賞した『唇を閉ざせ』(06/未)など、これまでに5本の長編を発表している。
|マルゴ|
1986年3月27日生まれ、フランス・パリ出身。
フランスの有名なトーク番組「LA GRAND JOURNAL」で<Miss Meteo(ミス天気予報)>としてキャリアをスタート。ニコラ・ブドスの初監督作品『MONSIEUR ETMADAME ADELMAN(原題)』(17)ではニコラ・ブドスと共同脚本を手掛けるだけでなく、主人公のサラ・アデルマンを演じ、セザール賞主演女優賞にノミネートされる。その後、日本でもリメイクされたイタリア映画『おとなの事情』のフランス版リメイク『ザ・ゲーム~赤裸々な宴』(18/配信)に出演。その他の出演作にカンヌ国際映画祭監督週間出品作『YVES(原題)』(19)などがある。
|マリアンヌ|
1949年3月22日生まれ、フランス・ソミュール出身。
モナコで育ち、大学に通うためにフランスに戻る。20代前半より演劇に興味を持つようになり、73年に演劇学校に入学。74年の舞台デビューを経て、76年に映画デビューを果たす。フランソワ・トリュフォーが『隣の女』(81)でヒロインに抜擢し、一躍注目を集め、その後、トリュフォーの遺作となる『日曜日が待ち遠しい!』(83)に主演。97年には『ペダル・ドゥース』でセザール賞主演女優賞を、20年には本作で同賞助演女優賞を受賞する。その他の出演作に、『8人の女たち』、『永遠のマリア・カラス』(02)、『恍惚』(03)、『パリ、ジュテーム』(06)、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(13)など。
|ピエール|
1944年12月1日生まれ、フランス・パリ出身。
アラン・レネ監督作品に数多く出演。主な出演作に『メロ』(86)、『スモーキング/ノースモーキング』(93/未)、『恋するシャンソン』(97)などがある。
|フランソワ|
1963年4月22日生まれ、フランス・ベルサイユ出身。
主な出演作に、『レセ・パセ自由への通行許可証』(02)、『サガンー悲しみよこんにちはー』(08)、『最初の人間』(11)、『12か月の未来図』(17)など。舞台演出も手掛け、自身が演出し好評を博した「シラノ・ド・ベルジュラック」の映像化作品『コメディ・フランセーズin シネマ/シラノ・ド・ベルジュラック』(17)が公開中。
1980年4月21日生まれ、フランス・ヌイイ=シュル=セーヌ出身。コメディアン・俳優・脚本家・監督と多岐にわたって活躍中。父は脚本家で俳優のギイ・ブドス。俳優としての主な出演作品は『タイピスト!』(12)、『恋のときめき乱気流』(13年)、『L‘ART DE LA F UGUE(原題)』(14)、『L’INVITATION(原題)』(16)等がある。
初監督作品『MONSIEUR&MADAME ADELMAN(原題)』(17)ではセザール賞新人監督賞を受賞。本作のマルゴ役ドリア・ティリエ共に主役も務めている。監督最新作は『OSS 117: ALERTE ROUGE EN AFRIQUE NOIRE(原題)』(21)。