キノフィルムズ

公開終了
2012年10月13日(土)公開

情熱のピアニズム

フランスを代表するジャズ・ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの生誕50周年を迎える今年、彼の激動の人生と至福の音楽にスポットを当てた奇蹟のドキュメンタリー映画「情熱のピアニズム」

イントロダクション

イントロダクション画像

先天性の骨形成不全症を抱えながらも生を謳歌することに貪欲だったミシェル・ペトルチアーニ。酒を愛し、旅を愛し、そして女たちから愛された彼が生み出す音は繊細で深く、人生が持つ歓びとユーモアに溢れていた。'ピアノの化身'と言われた彼に神が与えたものと与えなかったものとは何だったのか?
手がけるのは『イル・ポスティーノ』(94)でアカデミー賞®作品賞、監督賞ほか5部門にノミネートされ、世界各国の映画賞を席巻したマイケル・ラドフォード監督。

ストーリー

ストーリー画像

ミシェル・ペトルチアーニの数奇な人生は、全身の骨が折れた状態で生まれた時から始まる。ガラスのような骨を持つ病気のため幼少時は歩くことも出来ず、身長は成人してからも1メートル足らずだった。代わりに天は彼に2つの素晴らしい贈り物を与えた。桁外れの音楽的才能と、誰にでも愛されるカリスマ的人格である。

4歳でピアノをはじめ、13歳で初舞台を踏み、18歳でジャズトリオを組んだ。彼の音楽は、生きるパワーに溢れながらも繊細で美しい旋律が特徴で、パリでレコードデビューを果たした後、ジャズの本場アメリカに渡り、名だたるミュージシャンらとセッションを重ねた。ついには名門ブルーノート・レコードとヨーロッパ出身として初めて契約を交わし、その才能は世界中に知れ渡ることとなった。プライベートでは3度の結婚と離婚を経験、常に女性問題に悩まされながらも孤独を嫌い大勢に囲まれて過ごしたペトルチアーニ。公演が年間200本を超すようになった1998年の暮れ、生命の炎を極限まで燃え立たせた‘ピアノの化身’は ツアー先で肺炎にかかり、急逝。36歳の誕生日を迎えた直後だった。

幼少の頃から亡くなる直前までの、ミシェル・ペトルチアーニの演奏風景や日常を撮り溜めた貴重な映像が初披露となる本作は、彼を良く知る錚々たるミュージシャンやレーベルプロデューサーらが多数登場、驚きのエピソードを語ってくれる。そして何といっても、彼の前向きで貪欲な人生感が如実に表れた、情熱ほとばしる演奏シーンの数々は心躍る映画体験を観る人に提供するだろう。

ミシェル・ペトルチアーニ

チャールス・ロイド

アルド・ロマーノ

リー・コニッツ

スタッフ

  • 監督:マイケル・ラドフォード

    1946年2月24日、インド/デリー生まれ。オックスフォードで学んだ後に教職につくが、数年後ナショナル・フィルム・スクールに入学。1976年から1982年までBBCで多数のドキュメンタリー・フィルムを制作。それが高い評価を受け、1983年にはじめて長編映画の脚本と監督を務める。1994年『イル・ポスティーノ』でアカデミー賞®作品賞、監督賞を含む5部門にノミネートされたのを始め、世界各国で映画賞を受賞した。

情熱のピアニズム

2011年/仏・独・伊/原題:Michel Petrucciani/Body&Soul/G/103分
提供:コムストック・グループ 配給:キノフィルムズ
©Les Films d'Ici–Arte France Cinéma-LOOKS Filmproduktionen GmbH–Partner Media Investment–Eden Joy Music–2011