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2019年5月22日(水)より各種プラットフォームにて配信開始
エレガントなパリの都に越してきた、裕福なアメリカ人夫婦のアンとボブ。セレブな友人たちを招いてとびきり豪華なディナーを開こうとするが、手違いで出席者が不吉な13人に!
大慌てでスペイン人メイドのマリアを“ミステリアスなレディ”に仕立て上げ、晩餐会の席に座らせる。ところが、緊張のあまりワインを飲みすぎたマリアはお下品な“ジョーク”を連発、逆にこれが大ウケしてダンディーな英国紳士から求愛されてしまう。今更正体を明かせないアンとマリアたちのから騒ぎの行方は・・・?
ハイブランドのドレスやジュエリーに絵画、ビュランの円柱をはじめ通好みのパリの名所の数々が目にも美味しい、人生を楽しみたい貴方(あなた)に贈る、最高のごちそう映画ができあがりました!
「13人?」──高価なワイングラスがセッティングされたテーブルを見渡して、顔をしかめるアン(トニ・コレット)。夫のボブ(ハーヴェイ・カイテル)と、アメリカからパリの瀟洒な屋敷へ越してきたアンは、ヨーロッパのセレブな友人たちを招いて豪華な晩餐会を開こうとしていた。12人の宴のはずが、ボブと前妻との間の息子で、駆け出しの作家のスティーブン(トム・ヒューズ)が突然現れたせいで、“縁起が悪い”数になってしまった。
アンは急遽、スペイン人メイドのマリア(ロッシ・デ・パルマ)を自分の“友人”として座らせることにする。華やかなヘアメイクを施され、アンの白いドレスを纏って見違えるように美しくなったマリアを見た招待客の英国人美術コンサルタントのデビッド(マイケル・スマイリー)は、思わず「誰だい?」とスティーブンに尋ねる。すると、悪ノリしたスティーブンは「彼女の正体は、両シチリア王家の末裔で、前スペイン国王の又従妹だ」と耳打ちするのだった。
ディナーが始まるが、マリアは周りの話題に全くついていけない。頼りのアンは、ボブとの倦怠期を見抜いた美術館オーナーのアントワーヌ(スタニスラス・メラール)から、「不倫しよう」と口説かれている。ボブの方も、若く美しいフランス語教師と何やら妖しい雰囲気だ。緊張のあまりワインをガブ飲みしてしまったマリアは、デビッドから「ジョークで盛り上げてくれ」と頼まれて、下品な下ネタを披露する。アンはやめさせようと必死で目配せするが、デビッドには大ウケするのだった。
翌朝、すっかりマリアに心を奪われたデビッドからスティーブンに、マリアの連絡先を教えてほしいと電話が入る。スティーブンが彼女の番号を教えると、まもなく「また会える?」という情熱的なメッセージが矢継ぎ早に届く。それに気付いたアンは追い払おうとしてマリアに代わって「ムリは言わないで」と返信するが、「ジョルジュ・サンクに夜9時」と返って来るのだった。
マリアはアンから禁止されているが我慢できず、アンのワンピースをこっそり拝借して、待ち合わせ場所へと胸をはずませながら駆け付ける。すっかりスティーブンの嘘を信じたデビッドは、「君がどんな身分の女性か知っている。僕は気にしない」と宣言し、マリアはメイドだと知っての発言だと勘違いして感動する。
アンとボブは、様子のおかしいマリアのあとをつけ、デビッドとのデートの現場を見て激怒する。真実を話そうとするアンだったが、売ろうとしているカラヴァッジョの絵を鑑定中のデビッドの気分を損ねたくないボブから止められ、アンお気に入りのビストロ・オートゥイユで乾杯する2人の幸せいっぱいの様子を、車の中から双眼鏡で伺うしかなかった。
果たして、マリアの身分違いの恋と、アンとボブの夫婦の絆の行方は──?
|アン|
1972年、オーストラリア、シドニー生まれ。M・ナイト・シャマラン監督の大ヒット作『シックス・センス』(99)でアカデミー賞®に、『ミュリエルの結婚』(94)と『リトル・ミス・サンシャイン』(06)でゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、どんな役柄も自分のものにする演技力で唯一無二の存在となる。
その他の出演作は、トッド・ヘインズ監督の『ベルベット・ゴールドマイン』(98)、英国アカデミー賞にノミネートされた『アバウト・ア・ボーイ』(02)、『イン・ハー・シューズ』(05)、『マイ・ベスト・フレンド』(15) 、『トリプルX:再起動』(17)、『アンロック/陰謀のコード』(17)、『500ページの夢の束』(17)など。新作は、ジェイク・ギレンホール共演の『Velvet Buzzsaw』(19)。
|ボブ|
1939年、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。『バグジー』(91)でアカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。クエンティン・タランティーノ監督の『レザボア・ドッグス』(92)と『パルプ・フィクション』(94)などの強面の役で名を馳せるが、ウェイン・ワン監督の『スモーク』(95)では味わい深い人間ドラマを担い、演技派として欠かせない存在となる。その他の出演作は、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(76)、ジェーン・カンピオン監督の『ピアノ・レッスン』(93)、ウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)と声の出演をした『犬ヶ島』(18)、『グランドフィナーレ』(15)など。新作は、スコセッシ監督の『The Irishman』(19)。
|マリア|
1964年、スペイン、パルマ・デ・マヨルカ生まれ。ペドロ・アルモドバル監督に見出され、『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(87)で映画デビュー。絶大なるインパクトを放つ彫刻的な美貌で一気にその名を知られる。その後、アルモドバル監督作品は、『キカ』(93)、『私の秘密の花』(95)、『抱擁のかけら』(09)、『ジュリエッタ』(13)などに出演する。その他の出演作は、ロバート・アルトマン監督の『プレタポルテ』(94)、『踊るのよ、フランチェスカ!』(98)、『セクシャル・イノセンス』(99)、『ル・ブレ』(02)など。新作は、テリー・ギリアム監督の『The Man Who Killed Don Quixote』(18)。
世界的なファッション・デザイナーのジャン=ポール・ゴルチエのミューズとしても知られている。
|デビット|
1963年、イギリス、北アイルランド生まれ。イギリスのTVシリーズ「SPACED~俺たちルームシェアリング~」(99~01)でコメディ俳優として評価されるが、その後はシリアスな人間ドラマから刑事ドラマまで、幅広い役柄を演じ分けている。その他の出演作は、ナタリー・ポートマン共演の『ブーリン家の姉妹』(08)、大ヒットTVシリーズ「刑事ジョン・ルーサー」(10~18)、エドガー・ライト監督の『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(13)、ジュード・ロウ共演の『ブラック・シー』(14)、ギリシャの奇才ヨルゴス・ランティモス監督の『ロブスター』(15)、トニ・コレット共演の『立派なこどもの育てかた』(18・未)など。
|スティーブン|
1986年、イギリス、チェシャー州生まれ。英国王立演劇学校を2008年に卒業後、『セメタリー・ジャンクション』(10・未)で英国インディペンデント映画賞にノミネートされる。その後、日本でもスマッシュ・ヒットを記録したリチャード・カーティス監督の『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』(13)でレイチェル・マクアダムスと共演し注目される。現在最も期待される若手俳優の一人。その他の出演作は、『アイ・アム・ソルジャー SAS英国特殊部隊』(14)、『フラワーショウ!』(15)、TVシリーズ「女王ヴィクトリア 愛に生きる」(16)など。新作は、ジュディ・デンチ共演の『Red Joan』(18)。
1978年、フランス、パリ生まれ。著名な作家。これまでに9冊の小説を執筆し、14カ国語に翻訳される。フランス政府より芸術文化勲章を受章。2013年、フランスの大スター、ジョニー・アリディについて初の公認された伝記を執筆し、70万部を超える売り上げを記録する。また、脚本家としても活躍、戯曲を担当した子供向けミュージカルや5つの舞台は、ヨーロッパ全土で上演される。
2009年、脚本も手掛け、キャロル・ブーケを主演に起用した映画『Je vais te manquer』で監督デビューを飾る。次回作は、自身の小説の映画化で、ジョナサン・リス・マイヤーズ主演の『Holy Lands』。
1945年、アメリカ、ニューヨーク市生まれ。スティーヴン・スピルバーグ監督の『続・激突!/カージャック』(74)でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞し一躍脚光を浴びる。近年でも『オーケストラ!』(09)でセザール賞にノミネートされる。
ギレルモ・デル・トロ監督作品で知られ、『ミミック』(97)、『クリムゾン・ピーク』(15)、デル・トロ製作の『ダーク・フェアリー』(10)などを担当。新作の『Pinocchio』も手掛ける予定。その他の作品は、製作総指揮も務めた『バイオ・インフェルノ』(85)など。
監督としても活躍、『コルベット・サマー』(78)、『ドラゴンスレイヤー』(81・未)、『ビリージーンの伝説』(85・未)、『ニューヨーク東8番街の奇跡』(87)、『ビンゴ!』(91)などを手掛けている。