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2020年11月28日（土）より各種プラットフォームにて配信開始
自由を追い求めた家族の心揺さぶる勇気と絆
奇想天外にしてスリリングな東ドイツからの"逃避行"
東西冷戦時代、東ドイツでは、大勢の市民が西側への逃亡を試みた。しかし秘密警察が国民の日常生活に厳しい監視の目を光らせていたこの国では、他国への脱出を計画することさえ容易ではなく、ベルリンの壁を越えようとした多くの人々は国境警備隊に射殺された。それでも自由を追い求める市民は後を絶たず、ある者は川を泳いで渡り、ある者はトンネルを掘って国境を突破しようとした。
そんな中で、ハリウッドのアドベンチャー映画さながらの脱出劇を実行し、本当に成功させてしまったのは、特殊技術も持たないごく平凡な一般市民、しかも総勢8名のメンバーの半分は幼児を含む子供だった。そんな彼らが、当時のメディアに「東ドイツからの最も華々しい亡命」と世界的に報じられた脱出作戦をいかにして成し遂げたのか⁉国家の裏切り者として逮捕、投獄されるリスクを知りながら、命を危険にさらしてまでも、なぜ一か八かの亡命を決断したのか⁉
西側にいる病身の母親との再会を願う者、別れを告げることもできず年老いた親を東側に残さざるをえなかった者。そんな実在の登場人物それぞれの事情をきめ細かく描くとともに、このうえなく危険で無謀な脱出作戦を可能にした家族の勇気と絆を、息もつかせぬ圧倒的なスリルと力強いエモーションで描き、観る者を魅了する。
1979年、東ドイツ・テューリンゲン州。電気技師ペーターとその家族は、手作りの熱気球で西ドイツをめざすが、国境までわずか数百メートルの地点に不時着してしまう。東ドイツでの抑圧された日常を逃れ、自由な未来を夢見ていたペーターは、準備に２年を費やした計画の失敗に落胆の色を隠せない。しかし妻とふたりの息子に背中を押されたペーターは、親友ギュンターの家族も巻き込み、新たな気球による脱出作戦への挑戦を決意する。ギュンターが兵役を控えているため、作戦のリミットはわずか６週間。ふたつの家族は一丸となって不眠不休の気球作りに没頭するが、国家の威信を懸けて捜査する秘密警察の包囲網が間近に迫っていた……。
｜ペーター・シュトレルツィク｜
1981年、ドイツ、ベルリン生まれ。舞台で活躍した後、2009年に映画デビュー。2010年には、作曲家マーラーの伝記映画『マーラー 君に捧げるアダージョ』で、建築家のヴァルター・グロビウスを演じる。続く『ルートヴィヒ』(12)では王の従僕リヒャルト・ホルヒニを演じ、30話のTVシリーズ「Add a Friend（原題）」(12～14)では主役を務める。その後、『Staudamm（原題）』(13)、『Bocksprünge（原題）』(14)、『Alles ist Liebe（原題）』(14)に出演。2015年には、ドイツテレビ賞にノミネートされたミニシリーズ「Weinberg（原題）」、「Berlin One（原題）」、ジュピター賞を受賞した「Unter der Haut（原題）」と、3つの優れたTV作品に出演。2016年には、『Text for You（原題）』で主役を、『Robbi, Tobbi und das Fliewatüüt（原題）』で悪役を演じる。
｜ドリス・シュトレルツィク｜
1981年、ドイツ、イエナ生まれ。5歳から舞台に立つ。初めてカメラの前で演じたのは、TVシリーズ「Verbotene Liebe（原題）」(00～02)。映画デビュー作は『Kiss and Run(原題)』(02)。続いてTV映画『Die Schonste aus Bitterfeld（原題）』(03)、マルガレーテ・フォン・トロッタ監督の『もうひとりの女』(03)に出演する。TVシリーズ「Tatort（原題）」のエピソード「Bevor es dunkel wird（原題）」(07)では、ギュンター・シュトラック・テレビ賞の最優秀新人賞を受賞する。その他、TV映画「グリム童話・勇ましい小さな仕立て師」(08) 、TV映画「嬲られる女」(09)、ウーリー・エデル監督の『Time You Change（原題）』(10)、『ガーディアン』(12)などに出演する。TV映画「Katharina Luther（原題）」(17)では主役を務め、バイエルン州テレビ賞にノミネートされる。
｜ギュンター・ヴェッツェル｜
1990年、ドイツ、ヘンシュテット＝ウルツブルク生まれ。TVや舞台で活動した後、『Tough Enough（原題）』(06)の主演に抜擢され、ベルリン国際映画祭で賞賛される。続いて『クラバート 闇の魔法学校』(08)でも主役を務める。スティーヴン・ダルドリー監督の『愛を読むひと』(09)では、レイフ・ファインズ扮する主人公の青年時代を演じて国際的に高い評価を受け、カンヌ国際映画祭で若手に贈られるショパール・トロフィー、ジュピター賞などを受賞し、ヨーロッパ映画賞、放送映画批評家協会賞にノミネートされる。その後、スティーヴン・スピルバーグ監督の『戦火の馬』(11) 、『イントゥ・ザ・ホワイト』(12)、『栄光のランナー／1936ベルリン』(16)、『THE KEEPER（原題）』(18)などに出演する。
｜ペトラ・ヴェッツェル｜
1993年、ドイツ、ミュンヘン生まれ。小学生の頃から子役として活躍する。TV映画「Romy(原題)」(09)で10代の頃のロミー・シュナイダーを演じて注目される。TV映画「Und alle haben geschwiegen(原題)」(12)では、ギュンター・ロールバッハ映画賞を受賞する。さらに、2014年に公開されたブラッド・ピット主演、デヴィッド・エアー監督の『フューリー』で、国際的に知られるようになる。その後、ジョン・ル・カレの同名ベストセラー小説を映画化したスパイ・サスペンス『われらが背きし者』(16)では、ユアン・マクレガー、ステラン・スカルスガルドと共演。TVシリーズ『Charité（原題）』(17)ではバンビ・メディア賞を受賞する。アラン・グスポーナー監督の『Godless Youth（原題）』(17)では主演の一人を演じる。
｜ザイデル中佐｜
1962年、ドイツ、デッサウ生まれ。1983年、旧東ドイツを脱出して、ハンガリー、ユーゴスラビア、オーストリアを経由し、西ドイツへ入る。135本以上の作品に出演している国際的な名優。『ヒトラーの審判 ～アイヒマン、最後の告白～』(07)で戦争犯罪人のアドルフ・アイヒマンの役で素晴らしい演技を見せ、高く評価される。その他の出演作は、『ブレイド２』(02)、『戦場のピアニスト』(02)、『ヒトラー ～最期の12日間～』(04)、『バイオハザードⅡ アポカリプス』(04)、ピーター・ジャクソン監督の『キング・コング』(05)、『ワルキューレ』(08)、『キャプテン・アメリカ／ザ・ウィンター・ソルジャー』(14)、『アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン』(15)、『タクシー運転手 約束は海を越えて』(17)など。
1968年、ドイツ、ミュンヘン生まれ。ドイツのTV・映画界で長年にわたり監督、俳優、脚本家、プロデューサーとして活躍し、コメディー作品の名手としてその地位を確立する。監督、製作、脚本、主演を務めた『マニトの靴』(01)で観客動員数1200万人を記録、ドイツ映画史上最も成功を収めた映画となり、バイエルン映画賞、ドイツ映画賞など数々の賞を受賞。続く『ドリームシップ エピソード１／２』(04)はドイツ映画史上2番目のヒット作となる。2009年には、『小さなバイキング ビッケ』でバンビ賞、ドイツ・コメディー賞、バイエルン映画賞を受賞すると共に、それまでの功績を称えられ、ドイツ映画協会がドイツで最も素晴らしい監督に贈るガラススクリーンを授与される。
キット・ホプキンスは、ファッションエディターとしてドイツのヴォーグでキャリアをスタートさせ、雑誌「Madame」、「European Travel & Life」、「Departures」などでフリーランスのジャーナリストとして働き、1992年から映画脚本家として活動する。最初の作品は、1996年に大ヒット作した『Father’s Day(原題)』。ドイツ映画テレビアカデミーの講師を務め、ドイツ映画アカデミーの創設メンバーでもある。
ティロ・レーシャイゼンは、ドラマトゥルク、スクリプトコンサルタントとして、多くの映画やTVに関わる。2005年から映画脚本家として本格的に活動を始め、その半数をキット・ホプキンスと共作。TV映画『Schutzlos(原題)』(09)や、『スターファイター 未亡人製造機と呼ばれたF-104』(15)の脚本を共に手掛ける。
2020年11月28日（土）より各種プラットフォームにて配信開始
2018年／ドイツ／原題：BALLOON／ドイツ語／カラー／シネマスコープ／5.1ch／125分／G
配給：キノフィルムズ・木下グループ
© 2018 HERBX FILM GMBH, STUDIOCANAL FILM GMBH AND SEVENPICTURES FILM GMBH
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