圧倒的演技！小西真奈美
×各賞受賞 緒方明監督が生み出す人間ドラマ
モントリオール世界映画祭他、国内外で数々の賞を受賞した『いつか読書する日』から４年。緒方明監督待望の新作は、漫画コミック「のんちゃんのり弁」(講談社「モーニングKC」所載)を原作に、人間のひたむきさ、可笑しさ、愛しさを見事に描きだした物語。
今回、主人公を演じるのは、映画、テレビ、CMなど幅広く活躍する実力派女優・小西真奈美。下町育ちの向こう見ずな子持ち女子というはっちゃけキャラを見事に演じ、圧倒的な存在感で新しい境地を切り開く。さらに、物語に深みをだしているのは、倍賞美津子、岸部一徳、岡田義徳、村上淳、山口紗弥加ら個性派役者陣。小巻を支えながらも成長させる重要なキャラクターで登場。主題歌は、スネオヘアーが、荒馬を乗りこなすように、人生の荒波を乗り越えて欲しいと「ロデオ」を書き下ろし、cobaの楽曲が映画全体を温かく包み込む。下町を舞台に懸命に生きる人の姿を描いた本作が、監督・キャスト・スタッフの力により、明日へ歩きだせるハートフルムービーとして完成した。
居場所じゃなくて行き場所を見つけたの。
31歳子持ち女子がお弁当づくりで人生再スタート！？
永井小巻は、下町育ちの31歳。真っ直ぐで強がりで、思い切りのよさは天下一品。ある日、ダメ亭主に愛想を尽かし、娘のんちゃんを連れて、実家の京島に出戻った。心機一転、仕事の面接をうけまくるが、キャリアも資格もない小巻に社会は厳しく、日々の生活は苦しくなるばかり。そんな小巻の唯一の才能はお弁当作りだった。娘のために作ったのり弁が評判を呼び、そして遂には、安くて美味しいお弁当屋を開くことを決意する！！目標に向かって奮闘する小巻だが、現実はそう上手くはいかず・・・。
果たして小巻はお弁当屋をオープンし、人生の再スタートをきれるのか？
〈永井小巻 役〉
1978年生まれ。鹿児島県出身。98年、つかこうへい劇団に入団し舞台「寝盗られ宗介」で女優デビュー。舞台を中心に活動を続け、01年「ココリコミラクルタイプ」（CX）でバラエティに初出演しコミカルな演技を披露。また同時期にNHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」でヒロインの恋敵となるクールな女医を好演。番組は高視聴率を記録し、お茶の間で人気を博す。02年スクリーン・デビュー作『阿弥陀堂だより』においてその演技が高い評価を受け、第26回日本アカデミー賞新人俳優賞・キネマ旬報新人賞などを受賞した。以降、『UDON』（06/本広克行監督）、『Sweet Rain 死神の精度』（08/筧昌也監督）などに出演。近年は「小児救命」（08/EX）で自身2度目となる連続テレビドラマ主演、携帯電話「N706ie」（08/NEC）、清涼飲料「Lac Lac」（09/カルピス）のイメージ・キャラクターを務めるなど、映画のみならず幅広い分野で活躍する本格派女優。奇しくも今年10月には本作で演じる主人公・小巻の設定と同じ31歳を迎え、小西真奈美のリアリティ溢れる演技に注目が集まる。
〈永井範朋 役〉
1977年生まれ。岐阜県出身。94年、「アリよさらば」（TBS）でドラマデビュー。95年、ロッテルダム国際映画祭グランプリ受賞作『渚のシンドバッド』（橋口亮輔監督）において映画初出演の好演で人気を博し、97年『現代任侠伝』（降旗康男監督）で日本アカデミー賞新人賞を受賞、その後も数多くの映画、TVで活躍。主な映画出演作に『PARTY7』（00/石井克人監督）、『下妻物語』(04/中島哲也監督)、『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』（06/金子文紀監督）、『阿波DANCE』（07/長江俊和監督）、『全然大丈夫』（08/藤田容介監督）、『デトロイト・メタル・シティ』（08/李闘士男監督）、『おと・な・り』（09/熊澤尚人監督）、『重力ピエロ』（09/森淳一監督）などがある。シリアスからコメディまで様々なキャラクターを演じ分ける実力派俳優。
〈川口建夫 役〉
1973年生まれ。大阪府出身。93年『ぷるぷる』（橋本以蔵監督）で映画デビュー。97年の『バウンスko GalS』(原田眞人監督)の演技で一躍注目を集め、『ナビィの恋』（99/中江裕司監督）と『新・仁義なき戦い』(00/阪本順治監督)、両作での演技が高く評価され、第22回ヨコハマ映画祭助演男優賞を受賞。その他主な出演作に『式日』（00/庵野秀明監督）、『とらばいゆ』（02/大谷健太郎監督)、『この世の外へ～クラブ進駐軍～』（0４/阪本順治監督）、『欲望』（05/篠原哲雄監督）、『禅ZEN』（08/高橋伴明監督）、『ニセ札』（09/木村祐一監督）など多彩な監督作品に出演。日本映画界で特異な存在感を放つ個性派俳優であり、ドラマ、CM、舞台、DJ、洋服デザインなど幅広い分野でも活躍中。今後は『カラスコライダー』（09/寺内康太郎監督）が６月13日より、舞台「現代能楽集～鵺～」（演出・鵜山仁）が7月2日より始まる。
〈玉川麗華 役〉
1980年。福岡県出身。1994年にTVドラマ「若者のすべて」（CX）でデビューし印象的な役柄で一躍表舞台にあがる。TVドラマ「ウォーターボーイズ２」(04/CX)、「わかば」(04-05/NHK)、「anego-アネゴ-」（05/NTV)、「14才の母」（06/NTV）、「暴れん坊ママ」（07/CX）、「小児救命」（08/EX）などで活躍する一方、NODA・MAP「オイル」（03/野田秀樹演出）、「エレクトラ」（03/蜷川幸雄演出）、「荒神～Arajin～」（05/いのうえひでのり演出）、「白夜の女騎士（ワルキューレ）」（06/蜷川幸雄演出）など舞台にも出演しその実力が高く評価されている。09年には「蛇姫様～わが心の奈蛇～」（演出：杉田道成）でヒロインを演じ話題となった。主な出演映画に『チェケラッチョ』（06/宮本理江子監督）『ウォーターズ』（06/西村了監督）、『県庁の星』（06/西谷弘監督）がある。
〈「ととや」の主人・戸谷 役〉
1947年生まれ。京都府出身。67年グループ・サウンズ「ザ・タイガース」でデビュー。71年に解散後、75年テレビドラマ「悪魔のようなあいつ」（TBS）にて俳優に転向し、以来数多くの作品に出演している。90年、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『死の棘』（小栗康平監督）にて日本アカデミー賞最優秀主演男優賞ほか、数々の賞を獲得した。主な出演作に『僕らはみんな生きている』（93/滝田洋二郎監督）、『病院で死ぬということ』（93/市川準監督）、『顔』（00/阪本順治監督）、『いつか読書する日』（05/緒方明監督）、『フラガール』（06/李相日監督）、『転々』（07/三木聡監督）、『相棒 -劇場版-』（08/和泉聖治監督）、『ハッピーフライト』（08/矢口史靖監督）、『大阪ハムレット』（08/光石富士朗監督）など。今や日本映画界に欠かせない映画俳優としてあらゆる監督から信頼を集めている。今後の待機作に『釣りバカ日誌20 ファイナル』（09/朝原雄三監督）などがある。
〈原フミヨ 役〉
1946年生まれ。茨城県出身。これまでに今村昌平、黒澤明ら名監督が手がけた作品に数多く出演し、その確かな演技で数々の映画賞を受賞している、日本映画界を代表する大女優。『復讐するは我にあり』（79/今村昌平監督）でブルーリボン助演女優賞、『楢山節考』（83/今村昌平監督）で日本アカデミー賞優秀助演女優賞、『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』（85/森崎東監督）と『恋文』（85/神代辰巳監督）で毎日映画コンクール主演女優賞・日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、『うなぎ』（97/今村昌平監督）で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、『うなぎ』と『東京夜曲』（97/市川準監督）でブルーリボン賞・キネマ旬報ほか助演女優賞を多数受賞した。主な映画出演作に、『影武者』（80/黒澤明監督）、『東京夜曲』（97/市川準監督）、『OUT』（02/平山秀幸監督）、『ニワトリはハダシだ』（04/森崎東監督）、『星になった少年』（05/河毛俊作監督）、『ぐるりのこと』（08/橋口亮介監督）、『ニセ札』（09/木村祐一監督）など。
1959年生まれ。佐賀県出身。高校時代から8ミリ映画を撮り始める。福岡大学在学中に石井聰亙監督と出会い、映画監督を志して上京。『狂い咲きサンダーロード』(80)などの石井作品で助監督を務めるかたわら、自主制作映画『東京白菜関K者』(80)を監督し、ぴあフィルムフェスティバルにて入選する。その後、高橋伴明監督や大森一樹監督らの助監督を務め、86年にフリーディレクターとして独立。CMやミュージックビデオ、ドラマなどを多数演出。90年代には「ETV特集」、「驚きももの木20世紀」など、テレビドキュメンタリーを中心に活躍。作品本数は100本を超える。00年『独立少年合唱団』で長編スクリーンデビュー。この作品は、第50回ベルリン国際映画祭コンペ部門で新人監督賞にあたるアルフレート・バウアー賞を受賞。日本人初の受賞となった。続いて、中年男女の不器用な恋を描いた『いつか読書する日』（05）はモントリオール世界映画祭審査員特別賞ほか国内外で多くの賞を受賞した。
2009年／日本／107分／原作：入江喜和「のんちゃんのり弁」
製作：『のんちゃんのり弁』製作員会 配給：ムービーアイ／キノフィルムズ
©2009「のんちゃんのり弁」製作委員会
