キノフィルムズ

公開終了
2014年1月11日(土)公開

さよなら、アドルフ

ヒトラーとナチ幹部たちの残虐行為は、彼らの子供に何を残したのか?
これは、“ヒトラーの子供”の《戦後》を描いた初めての映画――。

イントロダクション

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これまで幾度となく映画で描かれてきた第二次世界大戦期のドイツだが、ナチ幹部の家族の《その後》は、あまり語られてこなかった。今まで目を向けられることが少なかった、戦争犯罪人の子供たちの戦後。そして、彼らが不安と恐怖の果てに見つける真実。主人公・ローレの絶望と葛藤を通してそれらを描いた本作は、“ヒトラーの子供”に課せられた余りにも過酷な運命と、戦争の深い傷跡を浮き彫りにし、観る者に問いかけてくる。
両親、祖国、そして信じてきた価値観・・・、すべてを失ったとき、自分ならどうするだろうか?
愛する両親が想像を絶する大量虐殺を犯していたと知ったとき、子供は何を思い、何を見つけるのだろう?
―映画史上かつて誰も描いたことのない新たな物語が、あなたの心を強烈に揺さぶるだろう。
脚本・監督は、オーストラリアの俊英ケイト・ショートランド。主人公・ローレを演じるのは、ドイツの若手女優サスキア・ローゼンダール。第63回ベルリン映画祭で次世代の注目女優として“シューティングスター2013”に選ばれた実力派が、険しい運命に対峙する難役に挑んでいる。これまで映画で描かれたことのない“ヒトラーの子供”の《その後》を描いた新たな衝撃作は、オーストラリア国内だけでなく世界各国の国際映画祭で高く評価され、第85回アカデミー賞®外国語映画賞のオーストラリア代表作品に選出された。

ストーリー

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幼い妹弟と共に900キロ離れた祖母の家を目指す“ヒトラーの子供”ローレ
初めて知る残酷な真実とユダヤ人青年との出会いが 彼女を大人にする

1945年春。敗戦後のドイツで、ナチ親衛隊の高官だった父と母が連合軍に拘束され置き去りにされた14歳の少女・ローレは、幼い妹・弟たちと遠く900キロ離れた祖母の家を目指す。終戦を境に何もかもが変わってしまった国内では、ナチの身内に対する目は冷たく、相手が子供であっても救いの手を差し伸べてくれる者はいなかった。そんな中、ナチがユダヤ人にしてきた残虐行為を初めて知り、戸惑うローレ。更に、ローレたちを助けてくれるユダヤ人青年・トーマスが旅に加わったことで、ローレがこれまで信じてきた価値観やアイデンティティが揺らぎ始める――。

サスキア・ローゼンダール

〈ローレ〉
1993年7月9日生まれ。
10年に『Fuür Elise』で映画デビュー。13年のベルリン国際映画祭で“シューティングスター2013”に選ばれ、今後の活躍が注目されるドイツ映画界期待の若手女優。

カイ・マリーナ

〈トーマス〉
1989年10月29日生まれ。
09年、ミヒャエル・ハネケ監督の『白いリボン』でブレイクし、ドイツの前途有望な俳優の一人として注目されている。本作は、2本目の長編映画である。

ネレ・トゥレープス

〈リーゼル〉
1999年9月12日生まれ。
『Die Tuür』(09)でマッツ・ミケルセンと共演した後、『MENSCH LOTSCHIE』(09)や『Mein Prinz. Mein Koünig』(11)などに出演している。

ウルシーナ・ラルディ

〈ローレの母〉
1970年12月19日生まれ。
ベルリンの名門エルンスト・ブッシュ演劇学校で学び、デュッセルドルフ劇場、フランクフルト劇場、ハンブルクのドイツ劇場、ベルリンのシャウビューネ劇場など、ドイツの一流劇場で主役を演じ、舞台女優として活躍する。11年から12年にかけては、テレビシリーズ「EIN STARKES TEAM」「INKLUSION」「TATORT」「POLIZEIRUF 110」などで主演を務めた。映画出演作も数多く、国際的には『白いリボン』(09/ミヒャエル・ハネケ監督)で認められた。

ハンス=ヨッヘン・ヴァーグナー

〈ローレの父〉
1968年生まれ。
ベルリンの名門エルンスト・ブッシュ演劇学校で学んだ後、バーデン・ヴュルテンベルク州立フィルムアカデミーの演技ワークショップで演技力を磨いた。主な代表作にベルリン国際映画祭銀熊賞・審査員賞受賞作『恋愛社会学のススメ〈未〉』(09/マーレン・アーデ監督)や、『SIE HABEN KNUT』(03)、『JENA PARADIES』(04)などがある。

スタッフ

  • 脚本・監督:ケイト・ショートランド

    1968年8月10日生まれ。オーストラリア、ニューサウスウェールズ州出身。91年、シドニー大学を卒業。00年、オーストラリア国立映画テレビラジオ学校のディレクター課程を修了。以来、多数の賞に輝く短編映画の脚本・演出を手がけた。
    映画デビュー作『15歳のダイアリー〈未〉』は04年カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品され、同年のオーストラリア映画協会賞(オーストラリア・アカデミー賞)で脚本賞・監督賞を受賞。2本目の長編映画となった本作は、13年アカデミー賞オーストラリア代表に選ばれたほか、オーストラリア批評家協会賞監督賞、オーストラリア映画批評家サークル賞監督賞、ロカルノ国際映画祭観客賞など、多数の賞に輝いた。

  • 共同脚本:ロビン・ムケルジー

    イギリスの脚本家で、多数のテレビや映画を手がけている。初長編映画の『DANCE OF THE WIND』は97年のヴェネツィア国際映画祭で上映され、ロンドン映画祭観客賞など、様々な国際的な賞に輝いた。

  • 撮影:アダム・アーカポー

    カンヌ国際映画祭短編部門スペシャルメンション作『JERRYCAN』(08)や『BEAR』(11)などの短編映画の経験を経て、『アニマル・キングダム』(12/デイヴィッド・ミショッド監督)で長編映画デビュー。同作でオーストラリア撮影監督協会賞の金賞を受賞する。その他の代表作にカンヌ国際映画祭批評家週間特別審査員賞を受賞した『スノータウン〈未〉』(12)などがある。

  • 編集:ヴェロニカ・ジェネット

    ジェーン・カンピオン監督の『ピアノ・レッスン』(93)や『ある貴婦人の肖像』(96)、『ホーリー・スモーク』(99)、フィリップ・ノイス監督の『裸足の1500マイル』(02)など、オーストラリアのトップクラスの監督作品に多数参加。『ピアノ・レッスン』ではアカデミー賞のほか、数多くの編集賞にノミネートされた。その他の代表作に、『リトル・イタリーの恋』(03/ジャン・サルディ監督)、オーストラリア映画協会賞編集賞受賞作『スノータウン〈未〉』(12)などがある。

  • 音楽:マックス・リヒター

    エジンバラ大学、王立音楽アカデミーで作曲とピアノを学び、フィレンツェのルチアーノ・ベリオに師事。学業を修めると、因習打破的なクラシックアンサンブル、ピアノ・サーカスを共同設立、90年代後半には数多くの電子音楽アーティストたちとコラボレーションする。02年、ソロデビューアルバム“memoryhouse”をリリース。映画音楽、インスタレーション、舞台と幅広く活躍し、ウェイン・マクレガーとジュリアン・オピーがロンドンのロイヤル・バレエ団のために作り上げた演目〈INFRA〉のためのスコアを作曲。映画の代表作に『戦場でワルツを』(08/アリ・フォルマン監督)、『サラの鍵』(10/ジル・パケ=ブランネール)、『パーフェクト・センス』(11/デヴィッド・マッケンジー)などがある。

さよなら、アドルフ

2012年/オーストラリア・ドイツ・イギリス/原題:LORE/PG12/109分/アメリカンヴィスタ/5.1ch
配給:キノフィルムズ
©2012 Rohfilm GmbH, Lore Hoildings Pty Limited, Screen Australia, Creative Scotland and Screen NSW.